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2012 年度 実績報告書

寄生植物ストライガのトランスクリプトーム解析

研究課題

研究課題/領域番号 12F02781
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

白須 賢  独立行政法人理化学研究所, 植物免疫研究グループ, グループディレクター

研究分担者 SPALLEK Thomas  独立行政法人理化学研究所, 植物免疫研究グループ, 外国人特別研究員
キーワード植物 / 病理学 / 生理学 / 遺伝子
研究概要

ゲノムシークエンスが終了しているStriga asiaticaに焦点をあて、そのトランスクリプトーム解析の基盤を確立した。まずStriga asiaticaの感染系を立ち上げ、レーザーマイクロダイセクションのシステムの確立を試みた。宿主を幾つか検討し、生育温度や栽培条件を最適化した。固定化法はパラフィンや他の方法を吟味しRNAの抽出が最適化できるものを選択した。RNA量はRT-PCRなどで定量を行った。これと平行して、Striga asiaticaの形質転換法の確立にむけて諸条件を検討、特に、生育温度、倍地、光条件、などを検討することが出来た。現在サンプルの固定化技術およびレーザーマイクロダイセクションの技術を習得しているところである。また、Striga asiaticaゲノムの詳細インフォマティクス解析を開始した。具体的には、代謝系の酵素をコードする遺伝子群をリスト化し、他の植物のゲノムと比較し、ある特異的な酵素遺伝子がなくなっているかなどを、解析した。これまでの結果としては、そのような遺伝子はまだ特定できていないが、インフォマティクスの技術を取得できたことは、これからのさらなる解析を進める上で大きな意味を持つ。さらにStrigaの病原体としてのプロファイル(アフリカでの感染疫学事例、感染の生理学、これまでの分子生物学的情報)について詳細に文献検索し、MOL PLANT PATHOLOGY誌に投稿するレビューのための原稿をまとめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Striga_asiaticaの感染系を立ち上げ、レーザーマイクロダイセクションにおけるRNAの抽出法の最適化が可能になったことは、研究がおおむね順調に進展しているといえる。また、インフォマティクスの技術を取得できたこと、MOL_PLANT_PATHOLOGY誌に投稿するレビューのための原稿をまとめることができたことは、論文発表の観点からも順調な進展といえる。

今後の研究の推進方策

Striga.asiaticaのRNAを次世代シークエンサーで解析する。CLCプログラムをもちいてStriga_asiaticaのゲノムにRNA塩基情報をマップして、ゲノムのアノテーションを行う。またトランスクリプトームをアセンブルして、各遺伝子の構造を確定する。感染時に時系列にサンプルを取り、レーザーマイクロダイセクションをおこなって、感染時に細胞特異的に発現する遺伝子を特定する。定量およびORF確認はqRT-PCRを用いる。クラスター解析を行ってどの遺伝子群が時空間特異的に発現するかを解析する。遺伝子によってはクローン化を行い、以後の生化学的、遺伝学的解析に用いる。形質転換法が確立できた場合はプロモーターをクローンしてGFPなどのマーカー遺伝子をタグして発現パターンを見る。イギリスのシェフィールドで行われる世界寄生植物学会に参加して、結果を発表するとともに、国際的なネットワークを構築する。

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公開日: 2014-07-16  

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