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2012 年度 実績報告書

ローカル・グローバル環境変動下における日本のサンゴ礁の社会・生態学的脆弱性評価

研究課題

研究課題/領域番号 12F02800
研究機関東京工業大学

研究代表者

灘岡 和夫  東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 教授

研究分担者 COLLIN A.m.  東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 外国人特別研究員
キーワードサンゴ礁 / 脆弱性 / 回復力 / GIS / リモートセンシング / 環境変動
研究概要

現在までのところ、我々は研究を当初計画通り順調に進めてきている。特に、以下に示す2つの成果を挙げてきた。1つ目は、与那国島から種子島にわたる全南西諸島域に関し、GISおよびリモートセンシングのデータセットを整備したことである。このデータセットを解析することで、41の島嶼に関し陸域の標高、土地利用、都市化の程度、人口、サンゴ礁の構成要素(岩礁、サンゴ、海藻被度)といった情報を抽出し、また海域の表層海水温、湧昇指標、濁度、サンゴ礁微地形、漁業の影響度、保護地区の情報を定量化した。併せて、台風や津波被害の歴史的履歴についても空間的に算出した。こうした情報を用い、南部13の島嶼に関して、サンゴ礁の社会経済学的脆弱性を明らかにしプロットすることに成功した。上記に関する成果は、2013年4月に中国・北京で開催された35th International Symposium of Remote Sensing of Environmentにおいて報告した。
2つ目の成果として石垣島・白保、沖縄本島・瀬底島、種子島・南種子周辺海域を重点海域として選定し、その周辺に関し超高解像度でGISおよびリモートセンシングデータを整備した。白保に関しては2003,2004,2007,2010,2011年の画像を、瀬底島に関しては2002,2005,2006,2007,2009,2011,2013年の画像を、種子島・南種子に関しては2003,2004,2008,2010年の画像を取得した。またGround-truthの為の現地調査を上記3重点海域で実施し、詳細な地形データ及び底生生物に関するビデオデータを取得した。今後、現地調査で取得したデータを基に衛星画像のデータを校正し、サンゴ被度等の時系列的な情報を抽出する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた通り、研究対象地域のGISおよびリモートセンシングデータを整備することができた。また重点海域でのGround-truthの為の現地調査も終えることができた。ゆえに概ね順調に進展していると評価される。

今後の研究の推進方策

今後も当初計画通り、研究を推進する予定である。サンゴ礁生態系と関連する社会経済学的情報を信頼性の高い方法で結合した後、サンゴ礁が経済的に発展した沿岸海域にもたらす生態系サービスに着目し解析していく。また日本のサンゴ礁生態系と社会経済システムを結びつける主要因子を明らかにした後、全南西諸島域についてサンゴ礁に関連する社会経済学的レジリアンス(回復力)を評価する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Vulnerability assessment of coral reef socio-ecosystems using a multi-scale approach in Okinawa, Japan2013

    • 著者名/発表者名
      A. Collin and K. Nadaoka
    • 学会等名
      35th International Symposium of Remote Sensing of Environment
    • 発表場所
      中国・北京
    • 年月日
      2013-04-26

URL: 

公開日: 2015-07-13  

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