研究課題/領域番号 |
12J00385
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
ブーチェーン バン 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 特別研究員(DC2)
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キーワード | silicon / hollow jet / instability / coaxial nozzle / front-tracking method / compound jet / hollow drop / compound drop |
研究概要 |
本研究は、中空のシリコン球を製造する技術を開発することを目指して、複数の媒質から構成される複合ジェット流の安定性に関する数値解析ならびに実験である。特に、液体のジェット流の中心が空洞である、中空ジェット流(hollow jet)の不安定性について、数値シミュレーションを詳細に実施し、この手法を用いれば、中空の材料の製造が可能であることを証明し、その実験上の条件を、構成物質の物性値から詳細に予測し、これに基づいた実験装置を用意した。 中心部が気体であり、これを液体金属が包み込んでいる中空ジェット流を形成する実験装置を設計し、石英の同軸ノズルなど部品のほとんどを揃えた。加熱システムは1700°Kより高い温度を維持できる。これを用いて、直径約3mm、厚さ約0.15mmの中空シリコン球を製造することを目指す。 数値解析は、3つの不混合非圧縮流体の軸対称の流れを対象とし、差分法により運動量方程式(Navier-Stokes方程式)を時間的に積分する。流体同士の界面を追跡するため、また界面張力を評価するため、界面と共に動く目印粒子を追跡するFront-tracking法を用いた。まず、周辺流体が静止状態において、中空ジェット流についての数値解析を行った。供給される2つの液体が同心円2重ノズルを通過し、界面張力により、液滴に変化していくことを数値シミュレーションで明らかにした。単純液滴、1つの空洞を持つ複合液滴、複数の空洞を含む複合液滴、が現れることを数値シミュレーションで解明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験:次年度予定しているシリコン球製造のための、気体制御装置部品を今年度概ね準備することが出来た。 数値解析:実験結果の数値シミュレーションに成功した。
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今後の研究の推進方策 |
実験は次のように推進する。1.気体制御装置を準備して、装置を組み立てる。2.太めのの同軸ノズルを用いて中空ゲルマニウム球を製造する。3直径3~5mの中空シリコンの球を製造する。4.より細いノズルを用いて直径1~3m、壁厚み0.1~0.2mの中空シリコン球を製造する。5.内側に酸化被膜のある、純度の高いシリコン球の製造を試みる。また数値シミュレーションにおいては熱交換および固化を導入する。 これら中空シリコン球は軽量で低コストの太陽電池に適用される見込みである。
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