研究課題
平成26年度に行った研究は、大きく2つのパートに別れる。1つ目は、超高光度赤外線銀河 (U/LIRGs) のエネルギー源の定量的な見積について。そして、2つ目は、高空間分解能赤外線観測から探る活動銀河核の統一モデルのさらなる理解についてである。1つ目の研究について、我々は赤外線衛星「あかり」の近赤外線分光観測によって得られたU/LIRGs約30天体に対して、スペクトルから活動銀河核由来の塵放射を分離し、埋もれた活動銀河核の探査のみならず、活動銀河核由来の赤外線放射を定量的に見積もった。その結果、赤外線光度が大きいほど、埋もれた活動銀河核の赤外線放射の割合は増えているが、その絶対値はたかだか20%であることがわかった。可視光で発見される活動銀河核ではこの割合はより大きいことを考えると、U/LIRGsは活動銀河核になりたての若い種族であり、今後さらに活動銀河核の放射が大きくなっていくことが予想できる。これらの結果がThe Astrophysical Journal誌にて出版された。2つめの研究について、我々はGemini望遠鏡およびVLT望遠鏡で取得された近傍の活動銀河核トーラス放射のスペクトルに対し、クランプトーラスモデルを適用することで、トーラスの大きさ・中心を覆う立体角などの物理パラメータを求めた。この結果、活動銀河核の種族によってトーラスの幾何構造は大きく異ることがわかり、その結果がまとまり、The Astrophysical Journal誌にて受理され、出版予定である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
The Astrophysical Journal
巻: 未定 ページ: 未定
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