• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

表現論に関わる代数幾何、組み合わせ論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12J02113
研究機関京都大学

研究代表者

疋田 辰之  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードSpringer fiber
研究概要

Diagonal coinvariant ringは対称群の表現としてpunctual Hilbert scheme上のProcesi束の大域切断の空間としての実現と、あるA型affineSpringer fiberのコホモロジーとしての実現を持つ。この次数付きFrobenius級数を記述するという問題は組み合わせ論において重要であり、shuffle予想と呼ばれる組み合わせ論の予想はこの二つの幾何的実現において次数が一致するという主張に言い換えることができる。このように一つの対象が代数幾何的な記述と位相幾何的な記述を同時に持つ状況というのは他にも存在すると考えられ、例えばA型Springer fiberのコホモロジー環のDe Concini-Procesi、谷崎による記述はpartial flag varietyのcotangent bundleの代数幾何を用いて言い換えることができる。また逆にpartial flag varietyのコホモロジー環はSpringer fiberをLagrangian subvarietyとして含むSlodowy varietyの代数幾何を用いて記述することができる。さらにこれを一般化してA型Spaltenstein varietyのコホモロジー環を別のSpaltenstein varietyに関する代数幾何を用いて記述する公式が証明できた。これはある意味で上記のshuffle予想のfinite analogueであると考えられる。また、ここに現れる二つのSpaltenstein varietyがある意味で双対であることはGoresky-MacPhersonによってすでに観察されていたが、この結果はそれとは異なる定式化となっている。Goresky-MacPhersonの意味での双対性の背景にはKoszul dualityがあることが知られており、この現象の表現論的背景を調べることはshuffle予想の理解につながると期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Shume予想の背後にあるべき現象を理解するための手がかりが得られたと考えている。

今後の研究の推進方策

A型以外のSpringer fiberへの一般化、Springer fiberの同変コホモロジーの代数幾何的記述、indecomposable Soergel bimoduleの代数幾何的記述、Koszul dualityやLanglands dualityとの関係、quantization、affTmization、gbbalization、他のsymplectic dualityへの一般化、など。

URL: 

公開日: 2015-07-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi