研究課題/領域番号 |
12J02350
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大西 由花 北海道大学, 大学院水産科学院, 特別研究員(DC2)
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キーワード | 細菌 / 渦鞭毛藻 / 植物プランクトン / 麻痺性貝毒 / 分子系統解析 / PCR法 |
研究概要 |
本研究の主な目的は以下の4点であった。 1. 北海道道東に位置する厚岸湖(アマモ場)および厚岸湾における麻痺性貝毒原因藻類に対する殺藻細菌の探索 2. 他国のアマモ場が持つ麻痺性貝毒原因藻類に対する殺藻細菌の探索 3. 殺藻細菌のPCR法による分子系統解析 4. 殺藻細菌の殺藻特性の評価(Quorm Sensingの観点から) 平成24年度は、1と2について実験を進めた。 1. 北海道道東に位置する厚岸湖及び厚岸湾における有毒渦鞭毛藻Alexandrium tamarenseに対する殺藻細菌の探索 2011年4月~7月に現地調査にて採集した試料から、植物プランクトンの検鏡・同定・計数、総細菌数の計数、単離細菌(約1200株)のA. tamarenseに対する殺藻能の有無を判定するための共培養試験を終了させた。 得られた成果は、2012年10月に韓国で開催された国際学会15 th International conference on harmful algaeにて、ポスター発表を行い、国内・国外の多くの研究者と意見交換をすることが出来た。 2. 他国のアマモ場が持つ麻痺性貝毒防除能の評価 2012年6月4日~8月1日にかけて、共同研究者のVeraTrainer博士のご協力を得て、米国ワシントン州シアトル沖に位置するサンファン諸島フライデーハーバー島ワシントン大学フライデーハーバー実験所、および同州内にあるアメリカ海洋大気局を拠点とした試料採集および実験を行った。その結果、7株の殺藻細菌を検出した。 平成25年度は、これらの海域で得られた殺藻細菌株の分子系統解析と細菌株の殺藻特性について検証を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全細菌株の分子系統解析を終了させた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、単離した細菌株の持つ殺藻特性を評価する実験を進める。
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