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2014 年度 実績報告書

脳内ミクログリア細胞に発現する骨関連遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 12J02953
研究機関金沢大学

研究代表者

中里 亮太  金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードミクログリア / Runx2
研究実績の概要

本年度は、ミクログリア細胞における骨関連因子Runx2の機能的役割について更なる検討を行うため、Runx2を過剰発現させたミクログリア細胞株BV-2細胞を用いて各種ミクログリアの機能解析を行った。さらに、生体内のミクログリア細胞におけるRunx2の機能的役割について検討を行うため、Runx2欠損マウスを用いて解析を行った。
その結果、ミクログリア細胞の機能の1つである遊走能を測定する目的でトランスウェルを用いて検討を行ったところ、Runx2過剰発現BV-2細胞において、走化因子であるM-CSFにより移動した細胞の数が有意に上昇した。
また、Exon4を含む遺伝子領域をloxPで挟んだmutant alleleを持つRunx2 flox/+マウスと、ミクログリアなどに特異的にCre recombinaseを発現するLyz2-creマウスを交配させることにより、Cre-loxPシステムを用いた細胞特異的なノックアウトマウス(Runx2Lyz2-/-マウス)を作製した。さらに、このマウスの第4腰髄神経を切断することで神経障害性疼痛モデルマウスを作製し、von Freyフィラメントを用いて痛みの評価試験を行ったところ、痛みの過敏化がRunx2Lyz2-/-マウスで有意に抑制され、さらに脊髄後角で認められるミクログリア細胞の活性化も有意な抑制が観察された。
以上の結果から、ミクログリア細胞において発現するRunx2は、その役割の1つとしてミクログリアの機能である走化能などを調節する可能性が示唆された。さらに、ミクログリア細胞の活性化により引き起こされる神経障害性疼痛の発症機序にRunx2が関与している可能性が示唆された。これらの解析がミクログリア細胞の更なる機能解明と、中枢の各種疾患に対する治療法や治療薬の開発に新たな展望をもたらすことを期待したい。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Constitutive and functional expression of runt-related transcription factor-2 by microglial cells.2014

    • 著者名/発表者名
      Ryota Nakazato, Takeshi Takarada, Takumi Watanabe, Binh Thanh Nguyen, Shinsuke Ikeno, Eiichi Hinoi, Yukio Yoneda
    • 雑誌名

      Neurochemistry International

      巻: 74 ページ: 24-35

    • DOI

      10.1016/j.neuint.2014.04.010

    • 査読あり
  • [学会発表] ミクログリア細胞に発現する時計遺伝子の機能解析2014

    • 著者名/発表者名
      中里 亮太, 中村 早希, 宝田 剛志, 程 肇, 檜井 栄一, 米田 幸雄
    • 学会等名
      第126回日本薬理学会近畿部会
    • 発表場所
      和歌山県JAビル(和歌山県、和歌山市)
    • 年月日
      2014-10-24
  • [学会発表] Proliferation and differentiation of neural progenitors exposed to nicotine.2014

    • 著者名/発表者名
      Nakazato R, Takarada T, Yoneda Y
    • 学会等名
      ISAM 2014
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県、横浜市)
    • 年月日
      2014-10-05
  • [学会発表] ミクログリア細胞における骨形成マスターレギュレーターRunx2の機能解析2014

    • 著者名/発表者名
      中里 亮太, 宝田 剛志, 米田 幸雄
    • 学会等名
      第57回日本神経化学会大会
    • 発表場所
      奈良県文化会館(奈良県、奈良市)
    • 年月日
      2014-09-29 – 2014-10-01
  • [学会発表] 骨制御因子Runx2のミクログリア細胞における機能2014

    • 著者名/発表者名
      中里 亮太, 宝田 剛志, 米田 幸雄
    • 学会等名
      第125回日本薬理学会近畿部会
    • 発表場所
      岡山コンベンションセンター(岡山県、岡山市)
    • 年月日
      2014-06-20
  • [備考] 金沢大学薬物学研究室ホームページ

    • URL

      http://www.p.kanazawa-u.ac.jp/~yakubutu/

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公開日: 2016-06-01  

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