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2012 年度 実績報告書

細胞周期解析に向けた二次元フォトセンサに基づく一細胞定量検出技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12J03043
研究機関東京農工大学

研究代表者

佐伯 達也  東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学府, 特別研究員(DC1)

キーワードCMOSセンサ / シャドウイメージング / 細胞捕捉 / 細胞数計測
研究概要

24年度は二次元フォトセンサに基づく細胞検出原理の確立を目標とした。まず、二次元フォトセンサを中心とした細胞解析用基盤を作製した。細胞解析用基盤には、効率的に細胞をアレイ化するツールであるMicrocavity arrayを利用した。一細胞の光学的検出技術の開発を主眼とする本研究では、二次元フォトセンサ上に配置した細胞から光シグナルを取得する新たな手法であるシャドウイメージングを確立した。具体的には、Microcavity arrayとComplementary Metal Oxide Semiconductor(CMOS)センサの統合により、細胞捕捉からイメージングまでを一括して実施できるデバイスを作製した。本デバイスに対し光照射することで、CMOSセンサ上には微細貫通孔に由来する回折パターンが生じる。ここで、微細孔上に細胞が捕捉されると細胞における入射光の吸収により、細胞由来の影パターンがCMOSセンサにより撮像される。得られた画像に対して、Microcavity arrayによる等間隔な細胞配置を利用したマスク画像処理を行うことで、1細胞ごとの均一なパターンの抽出とカウントが可能となった。ここで、このシャドウイメージング法は、微細貫通孔アレイ上に回収された細胞数を迅速に計測するセルカウンターとして応用可能であると考えられた。そこで、シャドウイメージングに基づくセルカウントシステムの細胞数計測能評価を行ったところ、細胞懸濁サンプル5μL中の全細胞を捕捉・カウントすることにより、1.1-10x10^5cells/mLの範囲で細胞濃度計測が可能であった。ここまでに得られた成果を取りまとめ、二次元フォトセンサに基づく新たな細胞解析手法に関する論文として学術雑誌に投稿予定である。本成果は次年度以降に開発を目指す一細胞吸光解析手法の基礎となるものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

24年度は二次元フォトセンサに基づく細胞検出原理の確立を目標として研究開発に取り組んだ結果、二次元フォトセンサ上に細胞集団を配置し、一細胞由来の光シグナルを取得するプラットホームの構築を達成した。このことから、年度の目標を達成でき、研究開発はおおむね順調に進展したと評価できる。

今後の研究の推進方策

24年度の研究開発においては、一細胞由来の吸光シグナルの検出プラットホームの構築を達成した。そこで、次年度はこれらの光検出システムを搭載した細胞モニタリング機構の開発を実施する。
試作システムを用いて、実際に細胞集団のモニタリング実験を行い、細胞解析データを取得可能であることの実証を目指す。

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公開日: 2014-07-16  

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