• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

大腸菌を用いたGPCR 細胞外ドメイン調製法の開発とその立体構造解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 12J03410
研究機関大阪大学

研究代表者

片岡 沙織  大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード蛋白質 / GPCR / 可用性蛋白質
研究概要

昨年度、pCold-GSTシステム、クラスBに属する9種類の受容体のN末端細胞外ドメインを用いて、試料調製を行ったところ、9種類中7種のN末端細胞外ドメインを、可溶性画分で発現させることに成功した。この時、pCold-GSTシステムとシャペロンを共発現させるコンピテントセルを用いることで、可溶性画分での発現が良くなることを見出した。そこで、可溶性画分での発現に、どのシャペロンと組み合わせて発現させることが有効なのかを、検証した。結果、試したシャペロンのほぼ全てで、昨年度使用したシャペロンと同様の効果を表すことが明らかになった。また、これらの成果を論文にするために、データの精密化を行った。さらに、クラスBに属するGPCRのN末端細胞外ドメインの試料調整法の確立に留まらず、まだ立体構造が明らかになっていない他のタンパク質に、pCold-GSTシステムを適用することで、大腸菌を用いた簡便な試料調製技術の確立を行った。その結果、他のタンパク質の発現や可用性タンパク質の生産にも成功し、溶液NMRを用いて、立体構造を決定することに成功した。また、このシステムでタンパク質の発現に成功したことで、相互作用実験を行う事を可能にした。
この研究では、発現が困難であったり、可溶性タンパク質の生産が困難なタンパク質の試料調製法の確立を目的とした。結果、採用期間内で、新規大腸菌発現系システムpCold-GSTを用いて、クラスBに属するヒトGPCRの細胞外ドメインの試料調製技術の開発と、pCold-GSTシステムの有効性と、応用力の高さを明らかにすることに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

クラスBに属するGPCRの発現以外にも、他のタンパク質にpCold-GSTシステムを適用したことで、大腸菌発現系pCold-GSTシステムの有用性と、応用力の高さを明らかにすることができた。よって、全体としてはpCold-GSTを用いた試料調製法の開発として高い評価を与えることができる成果を得たと評価できる。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 1H, 15N and 13C resonance assignments of the conserved region in the middle domain of S. pombe Sinl protein.2014

    • 著者名/発表者名
      Kataoka SI, Furuita K, Hattori Y, Kobayashi N, Ikegami T, Shiozaki K, Fujiwara T, Kojima
    • 雑誌名

      Biomol NMR Assign

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] NMR structure analysis of Sinl using paramagnetic relaxation enhancement.2013

    • 著者名/発表者名
      片岡沙織
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      兵庫
    • 年月日
      2013-12-04
  • [学会発表] 常磁性緩和効果を用いたTORC2構成蛋白質Sin1のNMR立体構造解析2013

    • 著者名/発表者名
      片岡沙織
    • 学会等名
      蛋白質科学会
    • 発表場所
      鳥取
    • 年月日
      2013-06-14

URL: 

公開日: 2015-07-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi