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2012 年度 実績報告書

熱帯アフリカにおける森林保全の展開とカカオ生産地域の変容に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12J03441
研究機関同志社大学

研究代表者

坂梨 健太  同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 特別研究員(PD)

キーワードカカオ生産 / アフリカ / 熱帯雨林 / 森林保全 / 焼畑農耕民 / 非木材森林産物 / 換金作物 / 農業経済学
研究概要

本研究は、熱帯アフリカにおいてカカオの栽培促進と森林保全という社会潮流(政策、学界、運動等)がどのように現地住民に影響を与えてきたのか、一方で、住民はどのように生活を再編させているのかを明らかにすることである。本年度は以下のような調査を行い、成果を報告した。
1.カカオ生産政策の比較
申請者がこれまで研究を行ってきたカメルーンと比較するため、カカオ生産の先進地であるガーナで調査を行った。ガーナでは、国家がカカオ豆の価格や品質を管理し、研究機関が病虫害や品種改良の研究に力を入れている。直射日光に強い改良品種は、住民へ無料配布されていることが分かった。一方で、ガーナの森林の後退はカメルーンに比べると進んでおり、森林関係機関の一部では、カカオ畑に森林を残すアグロフォレストリーの導入が模索されていた。
2.カカオ生産と森林資源利用
ガーナの農村において短期間の現地調査を行い、改良品種が広まり、森林後退の影響による住民の森林資源利用の減少を明らかにした。また、住民が生産者組織を設立し、フェアトレードに関わる動きについて聞き取り調査を行い、カカオの販売、流通、消費の現状や問題点を把握した。
3.カカオ生産と森林保全に関する資料収集
ガーナ大学、カカオ研究機関において国内のカカオ生産や森林保全に関する資料を収集した。さらにカカオ生産に関わる出来事を過去の新聞記事から収集した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的に沿った形で調査・研究を進め、成果報告も着実に行うことができた。

今後の研究の推進方策

次年度からフランスの国際農業開発研究センターに客員研究員として滞在し、研究を行う予定である。同センターには、世界各国の熱帯地域におけるカカオ生産の専門家が研究に従事しており、かれらとの議論を通して本研究をより広い文脈の中で位置付けていく。併行して現地調査も積極的に行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 環地中海における食料貿易と食料生産-チュニジアを中心として-2013

    • 著者名/発表者名
      末原達郎, 坂梨健太
    • 雑誌名

      生物資源経済研究

      巻: 18 ページ: 61-84

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 環境をめぐる開発とアフリカ地域2012

    • 著者名/発表者名
      坂梨健太
    • 雑誌名

      農業と経済

      巻: 78 ページ: 112-115

  • [学会発表] Forest Conservation and Local Livelihoods in southern Cameroon2012

    • 著者名/発表者名
      坂梨健太
    • 学会等名
      13th World Congress of Rural Sociology
    • 発表場所
      ポルトガル・リスボン
    • 年月日
      2012-07-31
  • [学会発表] The Role of oil Palm in Tropical Africa : A Case Study of the Usage of Palm Wine in Southern Cameroon2012

    • 著者名/発表者名
      坂梨健太
    • 学会等名
      13th Congress of the International Society of Ethnobiology
    • 発表場所
      フランス・モンペリエ
    • 年月日
      2012-05-22

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公開日: 2014-07-16  

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