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2014 年度 実績報告書

うつ病性障害・不安障害に見られる衝動的行動に有効な認知行動的介入方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12J03533
研究機関早稲田大学

研究代表者

兼子 唯  早稲田大学, 人間科学学術院, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード不安障害 / 気分障害 / 衝動性 / 認知行動療法
研究実績の概要

うつ病性障害と不安障害は,精神障害の中で最も有病率の高い障害であり,日常生活への支障度が最も高いこと,とりわけ自殺率を高めることが指摘されている。自殺の要因として,衝動的行動特性が関与している可能性が挙げられる(Turecki, 2005)。また,自殺に限らず,暴力や他者への攻撃,賭博といった「内的・外的な刺激に対して拙速で無計画な反応を,自他への影響を考慮せずに行う行動(衝動的行動)」は,うつ病性障害・不安障害患者に多く見られる(Kirsten et al., 2011)。しかし,これまでうつ病性障害・不安障害患者を母集団として衝動的行動に焦点をあてた研究は少なく,介入方法の検討も行われていない。
そこで本年度は,昨年度に引き続き,日常生活場面におけるうつ病性障害・不安障害の衝動的な回避行動を測定するため,経験サンプリング法による調査を実施した。経験サンプリング法は,焦点をあてる気分・行動状態について,1〜4週間の一定期間,1日の間に複数回調査を行う。これにより,これまでの調査方法と比較して,回顧バイアスを防ぐことができる,個人内の変動を測定することができるといった利点がある。現在までに健常者22名を対象とした調査が終了しており,予備的な分析を行った結果を学会発表の形にまとめた。これまでの測定データから学会誌への投稿準備をしている。
また,衝動的な行動をとる要因について検討するための実験課題について,課題作成と予備実験を行っている。
さらに,うつ病性障害・不安障害に衝動的行動が見られる患者を対象とした事例を継続的に実施し,うつ病患者を対象とした認知行動療法,不安障害患者を対象とした認知行動療法,不安症状と気分症状を併発する患者を対象とした認知行動療法の結果を国内学会にて発表し,うつ病性障害・不安障害に見られる衝動的行動への介入に必要なコンポーネントの準備を行った。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 社交不安障害の状態像による注意バイアスの違いの検討2014

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯・中澤佳奈子・大月 友・伊藤大輔・巣山晴菜・伊藤理紗・山田和夫・吉田栄司・貝谷久宣・鈴木伸一
    • 雑誌名

      行動療法研究

      巻: 41 ページ: 43-54

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 他者評価不安が残存するうつ病に対してエクスポージャーを実施した症例2015

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      日本認知・行動療法学会コロキウム
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      2015-03-27 – 2015-03-29
  • [学会発表] 不安からの回避・逃避行動の分類の検討2015

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      日本不安症学会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2015-02-14 – 2015-02-15
  • [学会発表] 予期不安と外食恐怖に対して身体感覚に焦点をあてた行動療法を実施した症例2014

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      第 16 回八ヶ岳シンポジウム『不安・抑うつ疾患の精神療法』
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-12-13 – 2014-12-13
  • [学会発表] 不安と気分変動の関連の検討2014

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      日本行動医学会学術総会
    • 発表場所
      埼玉
    • 年月日
      2014-11-22 – 2014-11-23
  • [学会発表] 日常生活内における安全確保行動がネガティブ感情に与える影響の検討2014

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      日本認知・行動療法学会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2014-11-01 – 2014-11-03
  • [学会発表] 突発的に生じる大きな音に対する恐怖を主訴とする特定の恐怖症患者に対する行動療法2014

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      日本医療心理学会ケースカンファレンス
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      2014-10-17 – 2014-10-19
  • [学会発表] 不安と気分変動の関連(公募シンポジウムSS-007 不安障害に対する認知行動療法の洗練を目指して)2014

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      日本心理学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2014-09-10 – 2014-09-12
  • [学会発表] 東日本大震災後の東京近郊在住のパニック障害患者の状態の検討2014

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯
    • 学会等名
      第16回身体疾患と不安・抑うつ研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-08-16 – 2014-08-16
  • [図書] 不安症の事典(広場恐怖症)2015

    • 著者名/発表者名
      兼子 唯・鈴木 伸一
    • 総ページ数
      162
    • 出版者
      日本評論社

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公開日: 2016-06-01  

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