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2014 年度 実績報告書

iPS細胞からの筋形成過程におけるジストロフィン機能:1分子イメジングによる解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J03655
研究機関京都大学

研究代表者

陳 莉敏  京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードジストログリカン / ジストロフィン / 1分子観察
研究実績の概要

本研究では、細胞外マトリックスと細胞骨格アクチン線維を結合させるジストロフィン-ジストログリカン(DP-DG)複合体について、動態と外力による変化を解明し、Duchenne型筋ジストロフィー(DMD症)の発症機構を明らかにすることを目標としている。DMD症は筋萎縮症の中最も頻度が高く、およそ5歳から筋力低下が起こり、20歳代で心不全または呼吸不全により死に至る。原因はジストロフィン(DP)不全である。年齢が上昇するにつれて重篤化するのは、筋収縮時の力学的ストレスにDP不全筋細胞が耐えられないからだと考えているが、しかし、未だ解明には至っていない。
私は、DGの細胞外ドメイン(αサブユニット)と細胞質ドメイン(βサブユニット)の両方を、二種類の蛍光物質で標記し、全反射顕微鏡で1分子観察を行い、これらのDGサブユニットの動きを追跡してきた。その結果、DGはプロテアーゼで切断されてαとβのサブユニットに分解されるが、αとβのサブユニットその後も相互作用する、相互作用時間は0.2秒程度であり、次々と結合相手を変えていく、αとβサブユニットは単純な拡散運動ではなく、細胞膜上で一時停留と拡散(時間比で6:4)を繰り返す、一時停留は特定の部位でおきやすい、などを発見した。
さらに人工DP分子を用いて、DPとDGの2色同時1分子観察に成功し、1個のDP-DG複合体は寿命が1秒未満であり、細胞外マトリックスと細胞骨格アクチン線維とを動的に結合していること、DP-DG複合体は一個の細胞に多数あり、全体としては常に結合を保っていることが分かった。このことから、複合体は、全体としては常に結合を保ち、単体では結合が外れやすいことで、外力による細胞膜の破壊を避けていると想定できる。
これらは細胞にとって、非常に重要な役割を担っており、DMD症発症機構の解明に貢献すると考えられる。まもなく論文投稿予定である。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Frequent transient immobilization of dystroglycan and dystrophin responsible for cell adhesion and membrane stability?2014

    • 著者名/発表者名
      Limin H. Chen, Akihiro C.E. Shibata, Akihiro Kusumi
    • 学会等名
      「細胞のメゾスケール構造機能」シンポジウム (ポスター発表)
    • 発表場所
      京都大学 物質-細胞統合システム拠点
    • 年月日
      2014-12-13 – 2014-12-13

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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