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2014 年度 実績報告書

周産期環境化学物質曝露による神経内分泌ストレス反応毒性評価系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 12J03722
研究機関東京大学

研究代表者

ベナー 聖子  東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード発達毒性 / 神経内分泌ストレス応答系
研究実績の概要

本研究では、発達期における化学物質曝露の神経内分泌ストレス反応系への毒性影響を評価することを目的としている。代表的なモデルとして、高次脳機能や社会性へ影響が既報の周産期低用量ダイオキシン曝露マウスを用い、同条件曝露が生体のストレス応答系のフィードバック機能を低下させることを前年度までに見出している。本年度は新たに、ダイオキシン高用量曝露群においてCRHR-1発現の遺伝子が海馬CA3領域特異的に減少していることを発見した。これは、海馬のCRH伝達がHPA 軸フィードバックに重要な役割を持つことを支持するとともに、ダイオキシン受容体が海馬CA3領域に多く発現するとの報告と一貫した結果である。以上の成果は学位論文としてまとめ、審査に合格した。
本研究ではまた、神経内分泌ストレス反応異常モデルマウスを作成し、周産期ダイオキシン曝露マウスとの比較検討を行った。成果として、幼少期ストレスにより成熟後の社会性行動に影響が顕れること、大脳皮質辺縁系における神経活動異常について見出し、学術論文にて発表した(Pysiology and Behavior)。ダイオキシン曝露マウスと共通してみられた行動異常と、その神経基盤については総説にもまとめた(Frontiers of Neuroscience)。更に、前年度までに作成した胎生期ストレス曝露モデルマウスについてもフィードバック制御の異常など、ダイオキシン曝露モデルマウスと非常に類似した表現系を呈することも見出した他、左右の側脳室の大きさに偏りがみられるという統合失調症の当事者と共通する解剖学的所見や精神疾患様行動偏倚をみいだした(国際学会にて発表)。これは、母体のストレスと精神疾患の発症との相関を示唆する疫学報告と一貫した結果である。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Environmental insults in early life and submissiveness later in life in mouse models, Front. Neurosci.2015

    • 著者名/発表者名
      Benner S, Endo T, Kakeyama M, Tohyama C.
    • 雑誌名

      Frontiers of Neuroscience

      巻: 9 ページ: 91

    • DOI

      10.3389/fnins.2015.00091

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] arly deprivation induces competitive subordinance in C57BL/6 male mice.2014

    • 著者名/発表者名
      Benner S, Endo T, Endo N, Kakeyama M, Tohyama C.
    • 雑誌名

      Physiology and Behavior

      巻: 137 ページ: 42-52

    • DOI

      10.1016/j.physbeh.2014.06.018

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Prenatal Dexamenthasone Exposure Induces Asymmetrical Ventriculomegaly & Abnormal Sensorimotor Gating in Mice2014

    • 著者名/発表者名
      Seico Benner, Toshihiro Endo, Kazuhiro Ishii, Ken-ichiro Kubo, Kazunorri Nakajima, Chiharu Tohyama, Masaki Kakeyama
    • 学会等名
      Society for Neuroscience 2014
    • 発表場所
      Washington, DC (U.S.A)
    • 年月日
      2014-11-15 – 2014-11-19
  • [学会発表] 周産期TCDD曝露モデルマウスにおける神経内分泌ストレス応答系の機能評価曝露マウスにおける大脳皮質辺縁系-視床下部-下垂体-副腎軸の毒性影響2014

    • 著者名/発表者名
      ベナー聖子, 丁雲潔、井下太貴、掛山正心、遠山千春
    • 学会等名
      フォーラム2014 衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 発表場所
      つくば
    • 年月日
      2014-09-19 – 2014-09-20
  • [学会発表] 周産期におけるダイオキシン曝露が神経内分泌ストレス応答系の発達に及ぼす影響2014

    • 著者名/発表者名
      ベナー聖子, 丁雲潔、井下太貴、掛山正心、遠山千春
    • 学会等名
      第3回日本DOHaD研究会学術集会
    • 発表場所
      東京都世田谷区
    • 年月日
      2014-07-25 – 2014-07-26
  • [学会発表] Developmental Toxicity of Perinatal Dioxin (TCDD) Exposure on the Stress Response System in Mice2014

    • 著者名/発表者名
      Seico Benner, Yunjie Ding, Taiki Inoshita,Masaki Kakeyama, Chiharu Tohyama
    • 学会等名
      9th Forum of Neuroscience
    • 発表場所
      Milan (Italy)
    • 年月日
      2014-07-05 – 2014-07-09
  • [学会発表] 周産期TCDD曝露モデルマウスにおける神経内分泌ストレス応答系の機能評価2014

    • 著者名/発表者名
      ベナー聖子, 丁雲潔、井下太貴、掛山正心、遠山千春
    • 学会等名
      第41回日本毒性学会学術年会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2014-07-02 – 2014-07-04
  • [学会発表] 周産期におけるダイオキシン曝露が神経内分泌ストレス応答系の発達に及ぼす影響2014

    • 著者名/発表者名
      ベナー聖子, 井下太貴、丁雲潔、掛山正心、遠山千春
    • 学会等名
      第84回日本衛生学会学術総会
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      2014-05-25 – 2014-05-27

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公開日: 2016-06-01  

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