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2013 年度 実績報告書

複数肢協調運動のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J04056
研究機関早稲田大学

研究代表者

中川 剣人  早稲田大学, スポーツ科学研究科, 特別研究員DC2

キーワードfMRI / 手足協調運動 / TMS / 運動イメージ
研究概要

【同側手足協調運動の制約に関する脳活動】
二肢協調運動の制約に関する神経基盤を調べるため、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いた実験を行った。実験課題は、同側の手足を実際に動かす課題、およびそのイメージを行う課題とした。その結果、実際に運動を行う場合と同様に、認知処理に依存する運動イメージにおいても、動作方向によって脳活動に大きな違いが観察された。具体的には、手足を逆方向に動かすイメージをしたときには、同方向に動かすイメージ時に比べ、前補足運動野、帯状回などの部位が特異的に活動していた。これらの部位は、運動実行時にもほぼ同様であり、複数肢協調運動の動作方向の制約の発現に関わる脳活動部位であることが推察される。この実験は、サンプル数を増やすため、現在進行形である。
【同側手足間の神経ネットワークのメカニズムの検討】
足関節を周期的に動かすと、安静状態の手関節筋の神経活動が同方向動作を促進するような変動を起こすことが知られている。この現象は、二肢協調運動の際、同方向動作が安定する「動作方向の制約」の神経基盤の一つとされている。本実験では、その詳細なメカニズムを検討することを目的とした。実験では、右足の①随意運動、②運動イメージ、③受動運動に対して注意を向ける、④受動運動に対して注意を向けない、の4課題を行い、それぞれ背屈時、底屈時に磁気刺激を行い、前腕筋の筋電図上に得られる運動誘発電位(MEP)の振幅値から、皮質脊髄路の興奮性を計測した。その結果、いずれの課題も足の動作に対応したMEPの変動が起こった。運動イメージにおいてもその変動が観察されたことから、運動企画過程で手足間のニューラルクロストークが作られることが示唆された。また、二種類の受動運動課題ともMEP変動が見られたことから、求心性信号によるクロストークも別に存在することが予想される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

fMRI実験の開始が遅れたため、まだ統計処理に耐えられるサンプル数を確保できていない。

今後の研究の推進方策

今後も継続的に実験を続け、十分なサンプル数を確保する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Factors that determine directional constraint in ipsilateral hand-foot coordinated movements.2013

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa K, Muraoka T, Kanosue K.
    • 雑誌名

      Rhysiological Reports

      巻: 1(5) ページ: e00108

    • DOI

      10.1002/phy2.108

    • 査読あり
  • [学会発表] The constraint in the imagery of hand-foot coordinated movement2013

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa K, Kawashima S, Muraoka T, Kanosue K
    • 学会等名
      European College of Sport Sciences
    • 発表場所
      Barcelona, Spain
    • 年月日
      2013-06-29
  • [備考]

    • URL

      http://www.f.waseda.jp/kanosue

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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