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2014 年度 実績報告書

ヒト白血球抗原によるHIVゲノムの多様性獲得の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12J04376
研究機関熊本大学

研究代表者

近田 貴敬  熊本大学, エイズ学研究センター, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードHIV-1 / HLA class I / 逃避変異 / シークエンス / HLA-C*03 / コホート / CTL
研究実績の概要

我々は、昨年度までのHLA-C*03サブタイプ間のHLA-associated polymorphism (HLA-AP)の解析により、ペプチド結合部位の外側(91番アミノ酸)のアミノ酸の違いが、ペプチドとの結合またはT細胞レセプター(TCR)やNK細胞レセプター(KIR)との相互作用に寄与している可能性を示唆し、さらに特定のHLA-C*03拘束性HIV-1エピトープペプチドに対する親和性が両サブタイプ間で異なることを明らかにした。そこで本年度の研究として、エピトープペプチドとのペプチド解離速度、TCRやKIRとの会合に与える影響を詳細に解析した。
まず、ペプチド結合能の安定性に差があるかどうかを調べた結果、HLA-C*03:03およびC*03:04の間でGag-YL9およびGag-KL9ペプチドの解離速度に有意な差は見られなかった。また、YL9特異的Bulk T細胞のHLA-C*03:03-YL9およびC*03:04-YL9テトラマーに対する結合親和性は、同等であることが明らかになった。さらに、YL9およびKL9特異的CTLクローンの認識能を調べた結果、YL9特異的CTLクローンではHLA-C*03:03およびC*03:04の間で有意な差が見られたが、KL9特異的CTLクローンではその認識能に差が見られなかった。また、YL9特異的CTLクローンおよびNK細胞によるHIV-1に対するウイルス増殖抑制能を比較した結果、HLA-C*03:03およびC*03:04の間で有意な差は見られなかった。
これまでのHLA-C*03サブタイプの詳細な解析により、ペプチド結合部位の外側のわずかな立体構造の変化によってペプチド結合能に差が生じることで、異なるHIV-1アミノ酸変異が選択されている可能性が示唆された。本研究は、HIV-1のアミノ酸変異選択および多様性獲得の複雑なメカニズムの一端を解明するために、非常に重要であると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] The impact of amino-acid substitution at a position outside the peptide binding groove of HLA-C subtypes in HIV-1-specific T cell recognition2014

    • 著者名/発表者名
      近田 貴敬, 村越 勇人, 小柳円, 赤星智寛, 岡 慎一, 滝口 雅文
    • 学会等名
      15th Kumamoto AIDS Seminar
    • 発表場所
      熊本県熊本市
    • 年月日
      2014-10-01 – 2014-10-03
  • [学会発表] 日本人HIV-1慢性感染者におけるHLAに関連したHIV-1多型の解析と非アジア人コホートとの比較解析2014

    • 著者名/発表者名
      近田 貴敬, Jonathan M Carlson, 田村 美子, Mohamed Ali Borghan, 成戸 卓也, 端本 昌夫, 村越 勇人, Anh Q. Le, Simon Mallal, Mina John, 潟永 博之, 岡 慎一, Zabrina L Brumme, 滝口 雅文
    • 学会等名
      第16回白馬シンポジウム
    • 発表場所
      熊本県熊本市
    • 年月日
      2014-06-13 – 2014-06-14

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公開日: 2016-06-01  

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