研究課題
V. anguillarumに他種病原体の抗原遺伝子を導入した組換え細菌株を作製し、新たな浸漬ワクチンを開発することを目的とした。pHSG398にGFPuv、viral hemorrhagic septicemia virus(VHSV)のGプロテイン、Flavobacterium psychrophilumのatpD、gdhA、HCDおよびOMP121遺伝子を組み込んだ細菌用発現ベクターを作製し、V. anguillarum 775株(ATCC68554)のエレクトロポレーションによる形質転換を行った。100個程度のコロニーが得られ、ほぼすべてのコロニーが導入した各プラスミドの遺伝子配列を含んでいた。しかしながら、GFPuvを導入した細菌株では緑色蛍光が確認されず、V. anguillarumにおいて効率よく外来遺伝子を発現させるためには、プロモーターの改善が必要であると考えられた。アユは養殖の重要対象魚種であるが、その免疫関連遺伝子の配列情報はほとんど報告されていない。そこで、免疫担当細胞である好中球および栓球で発現する遺伝子を次世代シークエンサー(Ion Torrent PGM)で網羅的に解析した。各白血球亜集団に特異的な遺伝子配列を数多く同定することができ、好中球ではinterleukin (IL)-1β、IL-1β receptor、IL-8およびIL-8 receptor Aなどが同定された。同様に、栓球で特異的に発現するものとして、CC chemokine CK3、IL-31 receptor Aおよび Toll-like receptor 8-1が同定された。これらの遺伝子情報をもとに、アユでも遺伝子発現変動に基づくワクチン有効性の評価が可能になると考えられる。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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