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2014 年度 実績報告書

食虫植物における立体的な葉形態の進化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J04926
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

福島 健児  総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード食虫植物 / 進化 / フクロユキノシタ / ゲノム / トランスクリプトーム / 捕虫葉 / ムラサキヘイシソウ / VIGS
研究実績の概要

『複雑な新奇形態がどのように進化するのか』という問題は、進化学上の未解決課題である。特に、食虫植物が形成する袋状の捕虫葉の進化は、元々平面的構造を持っていた葉が立体的に変化した点において、革新的な形態進化の例である。しかし、こうした立体的構造がどのような遺伝的変化によって生じたのかという点は明らかになっていない。本課題では、捕虫葉の形態進化を引き起こした遺伝的変化を特定することを目的とする。
本研究ではまず、ムラサキヘイシソウの袋型捕虫葉の発生メカニズムを解析した。その結果、ムラサキヘイシソウの葉は標準的な向背軸極性の成立後、組織特異的に制御された細胞分裂様式によって袋型となることが示された。さらに、実験的に観察された細胞分裂様式をもとにした形態形成シミュレーションを用いて、この細胞分裂方向の違いによって袋型の形態形成を説明可能であることを明らかにした。これらの結果は、本年度、論文として発表した。
さらに、食虫植物フクロユキノシタを捕虫葉研究のモデル系として確立した。この植物は食虫性に特化した袋型捕虫葉と光合成に特化した扁平葉を作り分ける性質を有する。この表現型可塑性を利用すれば、二種類の葉の個体内比較により捕虫葉の進化を推定出来るはずである。本研究ではまず、培養条件を検討し、実験室内で葉の発生運命を制御することに成功した。次に、フクロユキノシタのゲノム解読を行い、遺伝子ノックダウン系を確立することで遺伝子機能の解析を可能にした。さらに、葉の発生運命と相関して発現変動する遺伝子を特定した。本年度は、遺伝子モデルの改良や遺伝子のアノテーション作業を進め、ゲノム解読から得られた知見についての論文執筆を開始した。

現在までの達成度 (段落)

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

今後の研究の推進方策

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Oriented cell division shapes carnivorous pitcher leaves of Sarracenia purpurea2015

    • 著者名/発表者名
      Fukushima K, Fujita H, Yamaguchi T, Kawaguchi M, Tsukaya H, Hasebe M.
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 6 ページ: 6,450

    • DOI

      10.1038/ncomms7450

    • 査読あり
  • [学会発表] Molecular convergence of digestive enzymes in carnivorous plants2015

    • 著者名/発表者名
      Fukushima K, Hasebe M.
    • 学会等名
      第56回日本植物生理学会
    • 発表場所
      東京農業大学世田谷キャンパス
    • 年月日
      2015-03-16
  • [学会発表] フクロユキノシタのゲノムから探る食虫植物の適応進化2014

    • 著者名/発表者名
      福島健児, 長谷部光泰
    • 学会等名
      育種学会第126回講演会・第56回シンポジウム(平成26年度秋期大会)
    • 発表場所
      南九州大学
    • 年月日
      2014-09-26
  • [学会発表] 食虫植物ムラサキヘイシソウの捕虫葉発生における特異な細胞分裂パターン2014

    • 著者名/発表者名
      福島健児, 藤田浩徳, 住川直美, 山口貴大, 川口正代司, 塚谷裕一, 長谷部光泰
    • 学会等名
      日本植物学会第78回大会
    • 発表場所
      明治大学生田キャンパス
    • 年月日
      2014-09-12

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公開日: 2016-06-01  

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