• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

小胞体品質管理に関わるジスルフィド結合還元カスケードおよびERAD経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J05256
研究機関東北大学

研究代表者

萩原 誠智  東北大学, 多元物質科学研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードERAD / E2活性 / 逆行輸送複合体 / 品質管理 / 量的管理
研究実績の概要

小胞体における新生タンパク質の品質管理機構について研究を行った。小胞体における異常タンパク質の分解機構である小胞体関連分解(ERAD)の鍵と考えられている逆行輸送複合体(ERAD複合体)のユビキチン結合(E2)酵素UBC6e依存的な調節機構に着目し研究を実施した。UBC6eは小胞体膜に存在するテールアンカー型の膜タンパク質であり、ユビキチン結合酵素として働く。UBC6e欠損マウスを用いた解析からUBC6e欠損により、ERAD複合体のいくつかの因子のタンパク質量が増加するという現象を見出した。先ず、このタンパク質量の増加がUBC6e依存的に調節されている事をUBC6e欠損マウス由来の繊維芽(MEF)細胞に対する入れ戻し実験により確かめた。その後、その調節がUBC6eのE2活性依存的であるがリン酸化状態には依存しない事、また小胞体内における厳密な局在、複合体状態が活性発揮に必須である事を見出した。次にUBC6eによるERAD複合体の調節が既知の異常タンパク質に対する品質管理(quality control)とは異なり、機能を有しているタンパク質に対する選択的な量的制御(quantity control)である事を発見した。方法としてはUBC6e依存的に分解されているERAD複合体因子の機能に着目し、UBC6e欠損MEF細胞と野生型MEF細胞で活性に違いがあるのかを調べる事で確かめた。UBC6e依存的に分解されるERAD複合体因子の多くはERAD活性を促進する事が既知の因子であったため、UBC6e欠損MEF細胞によりEARDが超活性になるか否かを調べた。過剰発現させたERADのモデル基質はUBC6e欠損により野生型に比べ分解が優位に促進される事を見出した。このことはUBC6eにより調節される因子は機能を有していることを強く示唆するものである。このquantity controlという概念は小胞体品質管理では今までに例をみない全く新しいものである。現在は、これらの結果をまとめ、海外一流紙に投稿準備中である。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The E2 Ubiquitin-conjugating Enzyme UBE2J1 Is Required for Spermiogenesis in Mice.2014

    • 著者名/発表者名
      Koenig PA, Nicholls PK, Schmidt FI, Hagiwara M, Maruyama T, Frydman GH, Watson N, Page DC, Ploegh HL.
    • 雑誌名

      The Journal of Biological Chemistry

      巻: 289 ページ: 34490ー34502

    • DOI

      10.1074/jbc.M114.604132

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 新規小胞体膜タンパク質TMX5によるWnt3a生合成調節機構/The biosynthesis regulation mechanism of Wnt3a by novel ER membrane protein TMX52014

    • 著者名/発表者名
      萩原誠智
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2014-10-15 – 2014-10-18
  • [学会発表] 新規小胞体膜タンパク質TMX5の機能解析/The functional analysis of novel ER membrane protein TMX52014

    • 著者名/発表者名
      萩原誠智
    • 学会等名
      第66回日本細胞生物学会体会
    • 発表場所
      奈良
    • 年月日
      2014-06-11 – 2014-06-13

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi