研究課題/領域番号 |
12J05354
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高山 健一 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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キーワード | 超対称性 / 大統一理論 / ニュートリノ / 階層性問題 |
研究概要 |
本年度は、まず前年度から行なっていたE6×SU(2)超対称大統一理論におけるニュートリノセクターの解明の研究を引き続き行った。先行研究で考慮していなかった項の寄与を含めて再計算した結果、先行研究で指摘されていた第2世代のニュートリノ質量がゼロになってしまうという問題は発生しないということが確認できた。またこの模型が予言するニュートリノ混合角θ13は、実験により得られた値と同じオーダーであることがわかった。この成果はPhysical Review D誌に査読を経て発表された。 2012年7月にLHC実験によりHiggs粒子と考えられるスカラー粒子が質量125GeV付近で見つかった。その一方、超対称粒子はまだ見つかっていない。以上の状況から、超対称模型の「弱い階層性問題」を真剣に検討する必要性が出てきた。私と前川氏は、弱い階層性問題を軽減しうる超対称模型であるmirage mediation模型に注目した。この模型では、軽いstop質量を維持したまま大きなHiggs質量を出すためのA項を出すことはできないが、この模型を一般化することで、弱い階層性問題を改善する一方で大きなA項を出しうることに気づいた。 この成果は、日本物理学会年次大会で発表した。現在、この「一般化されたmirage mediation模型」について、E6×SU(2)超対称大統一理論への適用などを含めてさらなる研究を進めている最中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
ニュートリノセクターの解明について順調に研究が進み、また弱い階層性問題の解決について新たな成果が挙がったため。
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今後の研究の推進方策 |
弱い階層性問題を起こさない超対称模型の構築に向けて、一般化されたmirage mediation模型というアイデアをより詳細に研究する。またこの模型をE6×SU(2)超対称大統一理論に適用する。
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