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2014 年度 実績報告書

孔辺細胞の起源から探る細胞系譜の進化機構

研究課題

研究課題/領域番号 12J05453
研究機関京都大学

研究代表者

白川 一  京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードシロイヌナズナ / ゼニゴケ / ミロシン細胞 / FAMA / SYP22 / CRISPR/Cas9 / ARF1 / 異形細胞
研究実績の概要

シロイヌナズナのミロシン細胞分化を制御する因子FAMAに着目して研究を行った。FAMAの下流因子を探索するために比較DNAアレイ解析を行った。はじめに、ミロシン細胞分化亢進変異体syp22と野生型植物体の遺伝子発現パターンを比較し、931遺伝子がsyp22変異体で上昇していることを明らかにした。これらの遺伝子と、すでに報告されているエストロジェン誘導型FAMA過剰発現株を用いたFAMA誘導後4時間で発現が上昇している遺伝子を比較した。32遺伝子が共通して発現上昇していた。これらの因子は、ミロシン細胞系列で働く新規因子と考えられた。次に、SYP22とFAMAの関係性を解析した。FAMApro:GUSをsyp22変異体に導入したところ、葉の内部でのGUS発現領域が拡大していた。リアルタイムPCRでFAMAの発現量をsyp22変異体と野生型株で比較したところ、syp22変異体で3-7倍にその発現量が上昇していた。これらの結果から、「syp22変異体では葉の内部でより多くの幹細胞がFAMAを発現し、結果的にミロシン細胞数が増加する」という仮説が浮上した。
ゼニゴケにおけるCRISPR/Cas9実験系の改良を行った。Cas9を、シロイヌナズナでの発現にコドンが最適化されているCas9(AtcoCas9)に変更した。ARF1遺伝子の破壊をモデルとして、AtcoCas9を用いたCRISPR/Cas9によるゲノム編集効率を計測したところ、既知の系に比べて100-1000倍程度の効率の上昇がみられた。次に、ポジティブセレクションを行わない系で、ARF1遺伝子のゲノム編集効率を測定したところ、T1植物16個体中12個体で欠失・挿入・置換といった変異が導入されていることがわかった。以上の結果から、AtcoCas9を用いることで、ゼニゴケにおけるゲノム編集効率が大幅に上昇することがわかった。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Myrosin Cell Development Is Regulated by Endocytosis Machinery and PIN1 Polarity in Leaf Primordia of Arabidopsis thaliana2014

    • 著者名/発表者名
      Makoto Shirakawa, Haruko Ueda, Tomoo Shimada, Takayuki Kohchi, and Ikuko Hara-Nishimura
    • 雑誌名

      The Plant Cell

      巻: 26 ページ: pp4448-4461

    • DOI

      10.1105/tpc.114.131441

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] FAMA Is an Essential Component for the Differentiation of Two Distinct Cell Types, Myrosin Cells and Guard Cells, in Arabidopsis2014

    • 著者名/発表者名
      Makoto Shirakawa, Haruko Ueda, Atsushi J. Nagano, Tomoo Shimada, Takayuki Kohchi, and Ikuko Hara-Nishimura
    • 雑誌名

      The Plant Cell

      巻: 26 ページ: pp4039-4052

    • DOI

      10.1105/tpc.114.129874

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Fate Determination and Differentiation of Myrosin Cells: Guardians for Vascular Tissue2015

    • 著者名/発表者名
      白川 一,上田 晴子,永野 惇,嶋田 知生,河内 孝之,西村 いくこ
    • 学会等名
      第56回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-03-17 – 2015-03-17

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公開日: 2016-06-01  

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