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2014 年度 実績報告書

高等植物における分泌型ペプチドの器官間・細胞間移行の解析

研究課題

研究課題/領域番号 12J06127
研究機関名古屋大学

研究代表者

岡本 暁  名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードペプチド / 長距離シグナル伝達 / 導管液
研究実績の概要

本研究では多様な分泌型ペプチドが根から地上部へ長距離シグナル伝達を行う可能性を考え、それを検証するためにダイズ導管液中に含まれるオリゴペプチドの探索を行うことにした。昨年度までに得られた実験結果から、申請者はダイズ導管液から7個の内生の分泌型オリゴペプチドを同定することに成功した。平成26年度は、まずこれらのペプチドをコードする遺伝子の発現部位を明らかにするために、ダイズの組織別発現解析を行った。その結果、これらのペプチド遺伝子は根のみならず、第1節間(導管液を採取する部位)などでも発現していることがわかった。次にこれらのペプチドが実際に根から地上部へ長距離移行するかどうかを検証した。その際には上記の7つのペプチドのうち硫酸化修飾を持つペプチド2個、CLEペプチド、CEPペプチドの4つのペプチドに着目して行った。成熟型ペプチドとなる部分の塩基配列に非同義置換を入れたペプチド遺伝子のゲノム断片をそれぞれ作成し、毛状根形質転換法を用いてこのゲノム断片をダイズの毛状根に導入した。これらのゲノム断片を導入した毛状根形質転換ダイズから導管液を採取し、MS解析を行ったところ、非同義置換に由来するオリゴペプチドが検出された。この結果は少なくとも上記の4つのペプチドは根から地上部へ長距離移行することを示している。さらに申請者はこれらの4つの長距離移行性ペプチドの根における発現部位をプロモーターGUSを用いて解析した。その結果、これらの4つのペプチド遺伝子のプロモーター活性は内鞘の内側で検出された。申請者はこれらの結果を基に論文を執筆し、現在それをThe Plant Journal誌に投稿している。また本研究を通じて植物における長距離シグナル伝達について得た知見を総説にまとめ、Frontiers in plant scienceから発表した。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Dynamics of long-distance signaling via plant vascular tissues2015

    • 著者名/発表者名
      Michitaka Notaguchi, Satoru Okamoto
    • 雑誌名

      Frontiers in Plant Science

      巻: 18 ページ: 161

    • DOI

      10.3389/fpls.2015.00161

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] A new strategy to identify long-distance mobile peptides in xylem sap2015

    • 著者名/発表者名
      Satoru Okamoto, Takamasa Suzuki, Masayoshi Kawaguchi, Tetsuya Higashiyama, Yoshikatsu Matsubayashi
    • 雑誌名

      The plant journal

      巻: In submission ページ: 0

    • DOI

      0

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 道管液における長距離移行性ペプチドの探索2015

    • 著者名/発表者名
      岡本暁、鈴木孝征、東山哲也、松林嘉克
    • 学会等名
      第56回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東京農業大学
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
  • [学会発表] 根粒形成の長距離制御から見えてきた分泌型ペプチドの器官間移行2014

    • 著者名/発表者名
      岡本暁
    • 学会等名
      植物グローバル教育プロジェクト シンポジウム「植物の中をめぐる多様なシグナル分子」
    • 発表場所
      奈良先端科学技術大学院大学
    • 年月日
      2014-11-18 – 2014-11-18
    • 招待講演
  • [学会発表] 導管を介して長距離移行する分泌型ペプチドの探索2014

    • 著者名/発表者名
      岡本暁、鈴木孝征、東山哲也、松林嘉克
    • 学会等名
      植物化学調節学会第49回大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2014-10-18 – 2014-10-19

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公開日: 2016-06-01  

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