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2013 年度 実績報告書

低分子量G蛋白質Rab12が制御する新規膜輸送経路の生理学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J07349
研究機関東北大学

研究代表者

松井 貴英  東北大学, 大学院生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードRab / GEF / オートファジー / mTORC1 / アミノ酸トランスポーター / リサイクリングエンドソーム
研究概要

本研究では当研究室で同定した、低分子量G蛋白質Rab12が制御するリサイクリングエンドソームからリソソームへの新規膜輸送経路の生理的意義の解明を目的にしている。前年度までに私はRab12が上記新規膜輸送経路を介してアミノ酸トランスポーターPAT4の分解を制御しており、それにより細胞内アミノ酸濃度、mTORC1の活性化状態、及びオートファジーの効率を調節していることをすでに明らかにしている。(Matsui and Fukuda EMBO Rep. 2013)しかしRab12がどのようにして新規膜輸送経路を制御するのか、その詳細な分子メカニズムは明らかでなかった。一般的にRabはGEF(活性化因子)とGAP(不活性化因子)によりその活性化状態が制御されている。これまでRab12のGEFやGAPに関する報告はなかったが、最近、In vitroにおいてRab12に対するGEF活性を持つ分子としてDennd3が報告された。しかしDennd3が実際に細胞内においてもRab12-GEFとして機能するかはわかっていなかった。そこで今年度ではRab12の時空間的制御機構を明らかにする目的でDennd3の機能解析を行った。その結果、Dennd3のノックダウンによりRab12ノックダウンと同様にPAT4蛋白質量が増加し、細胞内のアミノ酸量も増加することがわかった。さらにDennd3ノックダウンによるPAT4蛋白質量の増加は、同時にRab12の活性化型変異体の過剰発現により打ち消され、また、Dennd3ノックダウンにより内在性の活性化Rab12量も減少する事が、活性化Rab12結合蛋白質を用いたpull-down法によりわかった。以上の結果から実際に細胞内においてもDennd3がRab12のGEFとして機能していることが明らかとなった。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Small GTPase Rab39A interacts with UACA and regulates the retinoic acid-induced neurite morphology of Neuro2A cells2013

    • 著者名/発表者名
      Mori, Y., Matsui, T., Omote, D. and Fukuda, M.
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 435 ページ: 113-119

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2013.04.051.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Methods of analyasis of the membrane trafficking pathway from recycling endosomes to lysosomes2013

    • 著者名/発表者名
      Matsui, T., Fukuda, M.
    • 雑誌名

      Methods in Enzymology

      巻: 534 ページ: 195-206

    • DOI

      10.1016/B978-0-12-397926-1.00011-1.

    • 査読あり
  • [学会発表] アミノ酸トランスポーターの分解を介した新規栄養シグナルとオートファジーの制御機構2014

    • 著者名/発表者名
      松井貴英、福田光則
    • 学会等名
      第119回日本解剖学会総会・全国学術集会シンポジウム「オルガネラの恒常性維持機構―疾患を見据えた細胞生物学的アプローチ―」
    • 発表場所
      自治医科大学(栃木県)
    • 年月日
      2014-03-27
    • 招待講演
  • [学会発表] Rab12はアミノ酸トランスポーターPAT4の分解制御を介してmTORC1とオートファジーを制御する2013

    • 著者名/発表者名
      松井貴英、福田光則
    • 学会等名
      第7回オートファジー研究会
    • 発表場所
      ヤマハリゾート「つま恋」(静岡県)
    • 年月日
      2013-12-19
  • [学会発表] Rab12はアミノ酸トランスポーターPAT4の分解制御を介してmTORC1とオートファジーを制御する2013

    • 著者名/発表者名
      松井貴英、福田光則
    • 学会等名
      第65回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      ウインク愛知(愛知県)
    • 年月日
      2013-06-20

URL: 

公開日: 2015-06-25  

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