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2012 年度 実績報告書

無限次元リー環の表現論、特にBGG圏Oについて

研究課題

研究課題/領域番号 12J07391
研究機関東京大学

研究代表者

栗林 司  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード無限次元リー環 / BGG圏
研究概要

研究を始めるにあたって、アファインKac-MoOdyリー環に対するBGG圏0を拡張したものにあたる、一般のCoxeter系に対するBGG圏Oについて考えた。
これは、Soergelによる「BGG圏Oをブロック分解したときのブロックが、それに付随するCoxeter系という組み合わせ論的な情報のみで決まっている」という結果を利用することによって定義されるものである。
BGG圏0(の類似物)を研究するにあたっては、
・既約対象、標準対象を決定する。
・既約対象のprojectivecoverを作り、その性質を調べる。
というところから出発するのが一般的で、一般のCoxeter系に対するBGG圏Oの場合、ここまでは先行研究で明らかになっている。
次は「標準対象の組成列に現れる既約対象の条件を調べる(BGGの定理)」ことが考えられる。
これをさらに拡張して、標準対象の組成列に現れる既約対象の重複度まで調べたものが(通常のBGG圏Oに対する)Kazhdan-Lusztig予想である。
この予想は、標準対象・射影的対象が、BGG圏○の基本的な構成要素である既約対象によってどのように構成されているかを記述するもので、BGG圏Oの構造を調べるにあたって非常に重要である。
そこで、一般のCoxeter系に対するBGG圏OにおけるKazhdarLusztig予想について研究を進めた。
その結果、momentgraph, BMP constructiOnなどを用いることにより、一部のCoxeter系(リー環に対応する場合でないものも含む)に関しては予想を解決することが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一般のCoxeter系に対するBGG圏の場合のKazhdan-Lusztig予想について部分的な解決はすることが出来たが、全体を解決することは出来なかった。
また、当初計画していた対称化可能Kac-Moodyリー環の場合のKoszul duality, parabolic-singular dualityについての研究を進めることがあまり出来なかった。

今後の研究の推進方策

一般のCoxeter系に対するBGG圏の場合のKazhdan-Lusztig予想については、最近他の研究者による結果があり解決された。
その手法・結果を参考にすることで、今度は対象を絞って、
対称化可能Kac-Moodyリー環の場合にparabolic-singular dualityやKoszul dualityの研究を進めていきたい。

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公開日: 2014-07-16  

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