研究課題
本研究では極薄膜III-V-OI (-on insulator)チャネルを有するMOSFETにおいて高いオン電流とよい短チャネル特性の実現を目的とし、Ni-InGaAsメタルsource/drain (S/D)を有するInGaAs-OI MOSFETにおいてメタルS/Dの寄生抵抗の成分を分析し、それぞれの抵抗成分を低減し、高いオン電流を実現している。また、短チャネル効果の抑制のため、Fin構造を導入し、Fin幅がどのように短チャネル効果に影響するかを調べた。さらに、このような要素技術を使ってチャネル長15nmを持つMOSFETの作製に成功した。以下本年度の実施計画項目別に記述する。・メタルS/Dの寄生抵抗の支配要因解析及びその低減方法これまでメタルS/D技術を使って作製してきたMOSFETの寄生抵抗を低減するためにその支配要因の解析を行った。チャネルとメタル間の界面抵抗、メタルのシート抵抗、メタルと測定用パッドとのコンタクト抵抗をテストパターンを用いて電気的に分析した結果、メタルと測定用パッドとのコンタクト抵抗が一番大きくてその原因はNi-InGaAs上のNi酸化膜の存在であることをXPS分析にて明らかにした。さらに表面にH2プラズマ処理をすることで酸化膜の除去が可能であること、それを使って寄生抵抗を低減できることを実験的に明らかにし、最終的には2.4mA/μmの高いオン電流を実現した。・Fin構造やNanowire構造MOSFETの試作及び評価InGaAs-OI上でチャネル構造をFin構造にすることで短チャネル効果を効果的に抑制でき、Fin幅40nm, チャネル長15nmのMOSFETで世界トップレベルのオン電流を持つデバイス作製に成功した。また、Fin幅による電気特性の依存性を調べ、Fin幅を短くすることでTri-gateに近い構造にすることで短チャネル効果を効果的に抑制できることを明らかにした。さらに、InGaAs-OI構造を有することでバックバイアスにより、デバイスの作製後に閾値が変調できることを示した。
(抄録なし)
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 14件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件)
Thin Solid Films
巻: 557 ページ: 298-301
10.1016/j.tsf.2013.10.067
Journal of Applied Physics
巻: 115 ページ: 034515
10.1063/1.4862486
Applied Physics Letters
巻: 104 ページ: 093509
10.1063/1.4867262
巻: 104 ページ: 113509
10.1063/1.4869221
IEEE Transactions on electron device
巻: 61 ページ: 1354-1360
10.1109/TED.2014.2312546
Solid Stale Electronics
巻: 88 ページ: 2-8
10.1016/j.sse.2013.04.020
Microelectronic Engineering
巻: 109 ページ: 28-30
10.1016/j.mee.2013.03.086
IEEE Transactions on Nanotechnology
巻: 12 ページ: 621-628
10.1109/TNANO.2013.2265435
巻: 60 ページ: 2512-2517
10.1109/TED.2013.2270558
Semiconductor Science and Technology
巻: 28 ページ: 094009
10.1088/0268-1242/28/9/094009
巻: 60 ページ: 3342-3350
10.1109/TED.2013.2279363
巻: 103 ページ: 143509
10.1063/1.4824474
巻: 114 ページ: 164512
10.1063/1.4828481
IEEE Transactions on device and materials reliability
巻: 13 ページ: 456-462
10.1109/TDMR.2013.2289330