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2012 年度 実績報告書

並列ディジタルホログラフィを用いた3次元構造と物質分布の同時動画像計測法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12J07835
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

夏 鵬  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード分光計測 / ディジタルホログラフィ / 3次元画像 / 分光画像
研究概要

報告者は分光推定技術を並列ディジタルホログラフィ(DH)に導入し、高精度で3次元構造と構成する物質の3次元分布の同時動画像計測可能な計測技術の創成と確立を行い、その技術に基づく計測システムを試作する。しかし、並列DHについては、計測範囲が狭まるという問題や計測精度を低下させる原因となる0次回折光残留、補間誤差が大きいという問題などを見出した。より、高精度3次元構造と構成する物質の3次元分布の同時動画像計測システムを達成するために、以上見出した問題を解決しなければならない。まず、計測範囲が狭まるという問題について、計測範囲拡大アルゴリズムを提案し、実験により計測範囲を40%広げられることを確認した。これらの成果が高く評価され、Applied opticsにて招待論文として掲載された。0次回折光が除去しきれない問題について、報告者は修士課程の間にこの問題点を解決した。これまでに並列DHにおけるホログラムの欠落画素にはBilinear補間方法しか適用されていない。画像処理技術において、代表的な高精度補間方法として、Bicubic補間,B-spline補間などを並列DHに応用することを検討した。よって再生像の画質を向上できる可能性があった。以上の研究により、高精度並列DHシステムを達成した。
その後、計算機シミュレーションにより、分光推定技術をDHに応用できることを確認した。提案技術の有効性を示す一例としてカラーDHにおける色再現性の向上について国際学会(DH2012)で口頭発表として報告した。その後、3原色の波長を用いる3次元動画分光計測技術の実験システムの試作を行った。試作したシステムの有効性を実証するために、静止物体(レモン)の3次元分光計測を行った。今後、シングルショットで動く物体に対して計測可能な実験システムを試作し、本技術の有効性を実証する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

分光推定技術をディジタルホログラフィに導入し、高精度で3次元構造と構成する物質の3次元分布の同時動画像計測可能な計測技術の創成と確立を行い、その技術に基づく計測システムを試作する。まず、計算機シミュレーションにより、分光推定技術をディジタルホログラフィに応用できることを確認した。提案技術の有効性を示す一例としてカラーディジタルホログラフィにおける色再現性の向上について国際学会(DH2012)で口頭発表として報告した。その後、3原色の波長を用いる3次元動画分光計測技術の実験システムの試作を行った。試作したシステムの有効性を実証するために、静止物体の3次元分光計測を行った。

今後の研究の推進方策

本研究は分光推定技術をディジタルホログラフィに導入し、高精度で3次元構造と構成する物質の3次元分布の同時動画像計測可能な計測技術の創成と確立を行い、その技術に基づく計測システムを試作する。これまでに、静止物体の3次元分光計測を行って、本システムの有効性を確認した。今後、本システムの高性能化および高機能化のために、4波長3次元動画分光計測技術を計算機シミュレーションし、その有効性を示すと共にその能力を評価する。また、シングルショットで動く物体に対して計測可能な実験システムを試作し、本技術の有効性を実証する。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Image reconstruction algorithm for recovering high-frequency information in parallel phase-shifting digital holography2013

    • 著者名/発表者名
      P. Xia, Y. Shimozato, T. Tahara, T. Kakue, Y. Awatsuji, K. Nishio, S. Ura, T. Kubota, O. Matoba
    • 雑誌名

      Applied Optics

      巻: 52 ページ: A210-A215

    • DOI

      10.1364/AO.52.00A210

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Performance comparison of bilinear interpolation, bicubic interpolation, and B-spline interpolation in parallel phase-shifting digital holography2013

    • 著者名/発表者名
      P.Xia, T. Tahara, T.Kakue, Y.Awatsuji, K. Nishio, S. Ura, T.Kubota, O. Matoba
    • 雑誌名

      Optical Review

      巻: 20 ページ: 193-197

    • DOI

      10.1007/s10043-013-0033-2

    • 査読あり
  • [学会発表] 分光推定ディジタルホログラフィ2012

    • 著者名/発表者名
      夏 鵬
    • 学会等名
      第3回ディジタルオプティクス研究グループ研究会
    • 発表場所
      那覇市
    • 年月日
      2012-12-07
  • [学会発表] 分光推定ディジタルホログラフィ2012

    • 著者名/発表者名
      夏 鵬
    • 学会等名
      2012年度第4回ホログラフィック・ディスプレイ研究会HODIC
    • 発表場所
      和歌山大学(和歌山市)(招待講演)
    • 年月日
      2012-11-30
  • [学会発表] Parallel phase-shifting digital holography using B-spline interpolation2012

    • 著者名/発表者名
      夏 鵬
    • 学会等名
      The 8th International Conference on Optics-Photonics Design and Fabrication, (ODF'12) Technical Digest
    • 発表場所
      Saint Petersburg, Russia
    • 年月日
      2012-07-04
  • [学会発表] Combination of recording wavelengths for improvement of color reproduction of color digital holography using spectral estimation2012

    • 著者名/発表者名
      夏 鵬
    • 学会等名
      Digital Holography and Three-Dimensional Imaging
    • 発表場所
      Miami, U.S.A
    • 年月日
      2012-05-02
  • [備考]

    • URL

      http://www.cis.kit.ac.jp/~awatsuji/index-j.html

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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