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2014 年度 実績報告書

表皮樹状細胞の未知の起源の同定と表皮への動員に果たす毛嚢の免疫学的役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J08120
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小林 哲郎  慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012 – 2015-03-31
キーワードアトピー性皮膚炎 / 皮膚 / マイクロバイオーム / 黄色ブドウ球菌 / Adam17
研究実績の概要

平成26年度はヒトのアトピー性皮膚炎に類似した皮膚炎を自然発症するAdam17flox/flox/Sox9-Cre(Adam17Sox9)マウスの解析を進めいくつかの興味深い知見を得た。特筆すべきはAdam17Sox9マウスが皮膚炎と同時に皮膚細菌叢の異常を自然発症することである。我々はAdam17Sox9マウスに抗生物質投与を行うことによって皮膚細菌叢の異常と皮膚炎発症が直接関連していることを明らかにした。抗生物質を投与されたAdam17Sox9マウスの皮膚マイクロバイオームは野生型マウスに近づき、マウスは臨床的に皮膚炎を発症せず、抗生物質無投与マウスと比較して皮膚炎の臨床スコア、TEWL、血清IgE値が顕著に低く抑えられた。またAdam17Sox9マウスの皮膚マイクロバイオームの詳細な解析の結果、S. aureusおよびC. bovis、C. mastitidisの3菌種が顕著に増加していることを明らかにした。3菌種の皮膚炎形成のそれぞれの役割を明らかにするため、それぞれの菌種をAdam17Sox9マウスの皮膚から分離し、抗生物質投与を中止したAdam17Sox9マウスの皮膚に接種した。特にS. aureusを接種したAdam17Sox9マウスは顕著に症状が悪化し、さらにC. bovisを接種したマウスでは有意なTh2の上昇が認められた。これらの結果から、皮膚細菌叢の異常がAdam17Sox9マウスの皮膚炎の形成に積極的に関与し、さらにはS. aureusおよびC. bovisがそれぞれ異なる機序で皮膚炎を誘導している証拠を得た。これは免疫機能あるいは皮膚バリア機能の異常の結果起こるとされてきたアトピー性皮膚炎の病態の理解に一石を投じる可能性があり、新たな治療法の開発へとつながるブレイクスルーになることが期待される。

現在までの達成度 (段落)

平成26年度が最終年度であり、かつ本課題は年度中に廃止になったため記入しない。

今後の研究の推進方策

平成26年度が最終年度であり、かつ本課題は年度中に廃止になったため記入しない。

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公開日: 2016-06-01  

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