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2012 年度 実績報告書

トレーサー解析による土壌およびイネ体内の放射性セシウムの動態解明と移行抑制の検証

研究課題

研究課題/領域番号 12J09033
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

井倉 将人  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 特別研究員(PD)

キーワード放射性セシウム動態 / トレーサー解析 / ポジトロンイメージング
研究概要

本研究では、Cs-129を用いた「土壌からイネの玄米に到る放射性セシウムの詳細動態解明と移行抑制法の検証」を目的として、イネの生育段階別での放射性Cs吸収速度論解析と放射性Cs接触部位からのCsの移行について検討した。平成24年度においては、1)安定同位体Csを用いたイネのCs集積および吸収抑制に関する研究および2)Cs-129を用いたポジトロンイメージング解析を実施した。イネ品種は国内で生産されている代表的なジャポニカ種であるコシヒカリを用いた。
1)安定同位体Csを用いたイネのCs集積および吸収抑制に関する研究
水耕栽培したコシヒカリの安定同位体Cs経根吸収において、(1)播種後2週間の幼植物および出穂期個体へのCs処理、(2)異なるCs濃度(0~10μM)処理による根のCs吸収速度論解析および(3)カリウム添加(0~18mM)による吸収抑制効果の検討を行った。(1)から(3)の処理を行ったイネの部位別サンプル(葉身、葉鞘、基部、根)は酸分解およびCs濃度分析を行った。得られた分析結果はCs-129による動態解析における重要な基本情報になると考えられた。
2)Cs-129を用いたポジトロンイメージング解析
水耕栽培したコシヒカリ幼植物にCs-129を投与し、コシヒカリ体内のCs-129動態解析を行い、コシヒカリ根への集積が確認された。Cs-129の製造において、KIから生成されるCs-129の量が極めて少なく、また、溶液中に含まれる多量のKはコシヒカリのCs吸収を抑制する可能性が示唆された。製造したCs-129については分子認識ゲルを用いて溶液中のKと分離し、Cs-129イメージング精度の向上を検討した。Cs-129イメージングの確立により、これまで明らかとなっていなかったイネ体内の詳細なCs動態解析が可能になると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] カドミウム極低コシヒカリ変異体のカドミウム吸収特性-ポジトロンイメージング解析と吸収速度論解析-2012

    • 著者名/発表者名
      井倉将人、安部匡、倉俣正人、鈴井伸郎、河地有木、石井里美、尹永根、藤巻秀、石川覚
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      鳥取県・鳥取大学
    • 年月日
      2012-09-06

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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