研究課題/領域番号 |
12J09458
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新津 厚子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究(DC1)
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キーワード | チカノ / 壁画 / サイト・スペシフィック / アートの公共性 / メキシコ壁画運動 / ラスクアチスモ |
研究概要 |
平成25年度の研究活動は海外調査に主軸をおいた。その他の研究活動としては、学会報告、論文執筆、「スペイン語」ティーチィングアシスタントがあげられる。 主軸とした海外調査では、8月23日からカリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles : 以下UCLA)のチカーノ研究所(Chicano Studies Research Center : 以下CSRC)にて客員大学院生として籍を置き、人脈づくりと一次および二次資料の収集に努めた。 上記以外の研究活動としては、まず日本国内での学会発表があげられる。25年度は、7月29日(月)に基盤研究(S)「人種表象の日本型グローバル研究」主催の「アジアとアメリカの〈帝国〉を超えて」シシポジウムの若手リレートークにおいて"Cultural Decentralization under 'Empire'-A Case study of chicano Mural Movements in the United States"という演題で英語の発表と質疑応答を行った。それにより英語での発表と質疑応答のスキルを学ぶとともに、講演者であった米国研究者から、壁画文化空間を維持するための具体的な経済制度や技術について詳しく考察すべき、という有益なコメントをうけた。 続いて、論文執筆に関しては『平和研究』第42号「平和の主体論」へ投稿を行った。査読結果は、「修正後、再検討」となったため再提出を行ったが、最終的には掲載に至らなかった。査読者からは調査協力者がおかれる社会的文脈の詳細な観察と、広範な先行研究への言及を求められたため、これらを次回の検討課題として今年度投稿した論文を修正し、再投稿する予定である。 最後に、東京大学では教養学部前期課程「スペイン語(一列)」でティーチングアシスタントを担当し、適宜スペイン語圏の文化の紹介を行う機会を得た。 以上の研究活動を通じてチカーノ壁画の公共性の議論に関して必要な視点を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初から計画していた海外調査を実現し、博士論文執筆のための資料と知見を着実に得てしているため。またそれらの知見を適宜公開する場を設けているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はより焦点を絞った調査を行うとともに、投稿論文の執筆活動に専念する。海外調査終了後は博士論文のリサーチ・コロキアムを行う。
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