配偶子膜融合から精子頭部が脱凝縮する過程でエクアトリンタンパク質と相互作用するタンパク質を同定すために精子タンパク質を可溶化する条件の最適化を行った。受精を阻害しない抗エクアトリン抗体EQ70-83を用いて免疫共沈降し質量解析を行なった結果、先体膜タンパク質や膜裏打ちタンパク質、プロテアソーム関連タンパク質を同定することができた。現在、エクアトリンノックアウトマウスや緑色蛍光タンパク質EGFPタグをつけたエクアトリンタンパク質を発現するトランスジェニックマウスを用いて解析を進めている。 受精過程の解析のなかでエクアトリンタンパク質は先体反応過程で翻訳後修飾を受けることを発見した。エクアトリンタンパク質を基質としてエクアトリンタンパク質の分子量変化を指標にその酵素の精製条件を検討した結果、その酵素の活性を保ったまま可溶化してくることができた。現在、同定に向けた精製を行ってる。 精子・卵子膜融合後のライブイメージング解析の結果、緑色蛍光タンパク質EGFPタグをつけたエクアトリンタンパク質の挙動を抗体によらない方法で追うことができた。解析をin vitroで行うために卵を用いない方法で精子頭部の脱凝縮を起こさせ比較を行っている。 受精過程のライブイメージングを最適化する目的で行っていた精子先体反応の解析の結果、各種精子先体タンパク質の挙動と翻訳後修飾変化を詳細にに追うことができるようになった。(現在論文投稿中)
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