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2013 年度 実績報告書

双極子相互作用する光格子中のボーズ気体理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12J09904
研究機関東京大学

研究代表者

大越 孝洋  東京大学, 物性研究所, 特別研究員(PD)

キーワードボーズ粒子系 / 光格子 / 双極子相互作用
研究概要

2002年に、光格子中にトラップされた冷却原子系において、超流動-モット絶縁体転移がGreiner達により実験的に実現された。それ以降、この系は格子モデルにおいて理論的に予言された現象を実現するための格好の舞台として注目を集め続けている。特に近年では、大きな双極子モーメントをもった冷却原子系をトラップする実験的試みが盛んである。そのような系では、長距離相互作用(双極子相互作用)に起因した多彩な物理が期待されるためである。本年度の目的は、このような系の有効モデルである、双極子相互作用のあるソフトコア・ボーズ・ハバードモデルの基底状態相図を量子モンテカルロ・シミュレーションによって解明することで、双極子相互作用に起因した新奇な量子相を見つけることである。
研究成果としては、実際に本モデルの基底状態相図を完成させることができた。この相図中には、粒子間の双極子相互作用及び粒子のソフトコアの自由度に起因して現れる、入れ子構造の固体秩序相やそれに伴う超固体相といった新しい相が含まれている。また、この入れ子構造の固体秩序が有限温度における二回のIsing転移を通して出現することを明らかにした。このような固体秩序の形成の仕方は、短距離相互作用系では見られなかった、長距離相互作用系に特有なものである。これらの結果は、近い将来冷却原子系でも実際に観測されるものと期待される。
以上の成果は、現在論文にまとめている段階であり、作成でき次第、投稿予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的の通り、双極子相互作用のあるソフトコア・ボーズ・ハバードモデルの基底状態相図の作成を完成することができたため。

今後の研究の推進方策

本研究の成果は既に得られているので、今後はこの成果を論文にまとめあげ、ジャーナルに投稿する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 備考 (3件)

  • [備考]

    • URL

      http://www.issp.u-tokyo.ac.jp/maincontents/organization/labs/kawashima_group.html

  • [備考]

    • URL

      http://kawashima.issp.u-tokyo.ac.jp/people/ohgoe/index.html

  • [備考]

    • URL

      http://kawashima.issp.u-tokyo.ac.jp/research/highlight/ohgoe2012ss/index.html

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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