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2014 年度 実績報告書

出芽酵母のサーチュインを介した細胞老化制御機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12J10171
研究機関長浜バイオ大学

研究代表者

亀井 優香  長浜バイオ大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード細胞老化 / 分裂寿命 / メタボローム / トランスクリプトーム / 出芽酵母
研究実績の概要

出芽酵母は細胞レベルの老化・寿命研究モデル生物として非常に有用である。本研究では、遺伝学、トランスクリプトミクスおよびメタボロミクスの手法を駆使し、分裂寿命(一つの細胞が老化して死ぬまでの出芽回数)の決定機構および老化の進行に伴う細胞の変化を明らかにすることを目指した。本年度は前年度までに得られた老化細胞のトランスクリプトーム解析から新規の寿命制御機構を発見した。
老化細胞のトランスクリプトームおよびメタボローム解析による細胞老化機構の解明
前年度までに、細胞老化の進行過程での変化を知るために、老化段階の異なる細胞(1、4、7および11世代)を調製し代謝と転写の変化に着目した。ピルビン酸に加えてTCA回路の中間代謝物量が老化の進行に伴い増加し、多くのアミノ酸は次第に減少していた。これらの代謝変化に対応する酵素遺伝子の転写量変化が見られたことから、老化細胞での代謝の変化は転写の変化が原因であると考えた。7世代から11世代にかけて転写量が増加した遺伝子に着目すると、定常期で転写が誘導される遺伝子群が多く含まれていた。以上の成果をJournal of Biological Chemistry誌で発表した。
ビタミンB6による分裂寿命制御
11世代で特に転写量が増加した遺伝子の中で、ビタミンB6合成に関与するSNZ1 遺伝子に着目した。SNZ1 遺伝子を破壊した株の分裂寿命は野生型株よりも短かった。ビタミンB6トランスポーターをコードするTPN1 遺伝子の破壊株は snz1 株と同様に短寿命であった。分裂寿命測定培地に過剰量のビタミンB6を加えると、snz1 とtpn1 株の寿命が回復した。以上より、出芽酵母の分裂寿命にはビタミンB6が必要であることを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Changes in Transcription and Metabolism during the Early Stage of Replicative Cellular Senescence in Budding Yeast.2014

    • 著者名/発表者名
      Yuka Kamei, Yoshihiro Tamada, Yasumune Nakayama, Eiichiro Fukusaki, Yukio Mukai
    • 雑誌名

      The Journal of Biological Chemistry

      巻: 289 ページ: 32081-32093

    • DOI

      10.1074/jbc.M114.600528

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 出芽酵母におけるビタミンB6合成酵素遺伝子SNZ1による分裂寿命制御機構2014

    • 著者名/発表者名
      丸橋翼、田井晶子、亀井優香、向由起夫
    • 学会等名
      第37回 日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜、横浜市
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] 出芽酵母のビタミンB6合成酵素遺伝子SNZ1 は分裂寿命を制御する2014

    • 著者名/発表者名
      亀井優香、向由起夫
    • 学会等名
      日本遺伝学会第86回大会
    • 発表場所
      長浜バイオ大学、長浜市
    • 年月日
      2014-09-17 – 2014-09-19
  • [学会発表] Changes in transcription and metabolism during the early stage of replicative cellular senescence in budding yeast.2014

    • 著者名/発表者名
      Yukio Mukai, Yuka Kamei, Yoshihiro Tamada, Yasumune Nakayama, Eiichiro Fukusaki
    • 学会等名
      Yeast Genetics Meeting
    • 発表場所
      Univ. Washington, Seattle
    • 年月日
      2014-07-29 – 2014-08-03

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公開日: 2016-06-01  

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