• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

ニューベキアの複葉におけるフラクタル構造のモデリング

研究課題

研究課題/領域番号 12J10320
研究機関京都産業大学

研究代表者

中益 朗子  京都産業大学, 総合生命科学部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード葉の形態形成 / 葉の形態の多様性 / 枝分かれ構造 / 異形葉性 / 表現型可塑性 / 数理モデル
研究実績の概要

前年度までに、生育環境に応じて表現型の可塑性を示すRorippa aquatica(Neobeckia aquatica から改名)と呼ばれるアブラナ科の植物の葉について、シンプルな数理モデルを用いて葉の形態の多様性を作り分ける仕組みを説明し、シミュレーションを用いて実験結果などを再現していた。
本年度は、複葉や分裂葉で見られる分岐構造の非対称性に着目した。同じ数理モデルを用いて、成長軸の速度を変化させることでこれらの非対称性が再現できることを明らかにした。また、分岐構造の非対称性を示す様々な植物の葉において、分岐パターンの分布を調べた。そこから実際に見られる非対称性の程度と理論的に見積もった値の比較をおこなった。さらに非対称の方向性と分岐パターンから推測される各成長軸における成長スピードの違いとの関わりを調べ、理論との一致を確かめた。
その他、ミクロソリウムと呼ばれる水性シダの変種でみられる葉の多様性についても同じモデルで説明した。この植物では、異なるタイプの分岐構造の形成機構が葉の形態の多様性を生み出している。この分岐のタイプの違いに成長点の性質と成長スピードが関わっている可能性があることを数理解析から明らかにした。この理論の正当性について、現在実験的に確かめている途中である。
以上の結果は、様々な植物種において葉の形態の多様性が生じる仕組みについて、新たな視点からアプローチする足がかりとなる成果であると考えている。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A developmental model for branching morphogenesis of lake cress compound leaf.2014

    • 著者名/発表者名
      Akiko Nakamasu, Hokuto Nakayama, Naomi Nakayama, Nobuhiko J. Suematsu, Seisuke Kimura
    • 雑誌名

      PlosOne

      巻: 9 ページ: -

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0111615

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 植物の複葉に見られる分岐構造の非対称性について2015

    • 著者名/発表者名
      中益朗子
    • 学会等名
      第79回形の科学シンポジウム
    • 発表場所
      千葉県・習志野市 千葉工業大学
    • 年月日
      2015-06-12 – 2015-06-14
  • [学会発表] Theoretical analysis of asymmetric branched structures in dissected leaves2015

    • 著者名/発表者名
      Akiko Nakamasu
    • 学会等名
      48th Annual Meeting of the Japanese Society of Developmental Biology
    • 発表場所
      茨城県・つくば市 Tsukuba International Congress Center
    • 年月日
      2015-06-02 – 2015-06-05
  • [学会発表] 複葉に見られる分岐構造の非対称性形成に関する理論的なアプローチ2014

    • 著者名/発表者名
      中益朗子
    • 学会等名
      日本植物第78回大会
    • 発表場所
      神奈川県・川崎市 明治大学生田キャンパス
    • 年月日
      2014-09-12 – 2014-09-14
  • [備考] 植物の複葉に見られる分岐構造の形成過程を数理モデル解析で再現。

    • URL

      http://www.kyoto-su.ac.jp/department/nls/news/20141111_news.html

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi