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2013 年度 実績報告書

動物細胞内システインプロテアーゼcalpain-7の基質同定による生理機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J10366
研究機関名古屋大学

研究代表者

前本 佑樹  名古屋大学, 生命農学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードcalpain / ESCRT / MIT / EGFR / calpastatin / エンドサイトーシス / エンドソーム / プロテアーゼ
研究概要

EGFR (epidermal growth factor receptor)は細胞の増殖シグナル等を受容するチロシンリシ酸化酵素受容体である。細胞外のEGFの濃度が高まると過度なシグナル伝達の抑制のため、EGFRはエンドサイトーシスされ、リソソーム分解に供される。過去の報告ではESCRT構成因子のTSG101などの発現抑制により、EGFRの下方制御が抑制されることが明らかになっている。
そこでESCRTタンパク質と結合するcalpain-7のEGFRの下方制御に対する影響を検討したところ、calpain-7ノックアウト細胞ではコントロール細胞と比較して顕著にEGFRの分解が遅延した。mGFP融合calpain-7を利用した細胞内局在解析において、野生型mGFP-calpain-7と比較して不活性型のmGFP-calpain-7^<C290S>がEGFR陽性エンドソームにより集積することが明らかとなった。
calpain-7のMITドメイン欠損変異体はEGFR陽性エンドソームへの局在を失うことからcalpain-7のEGFRの下方制御における機能はESCRTタンパク質が重要であることが明らかになった。またcalpain-7と強く結合するESCRT-III【関連因子IST1とmGFP-calpain-7^<C290S>がEGFR陽性エンドドームに局在することを明らかにした。このIST1のEGF刺激に応じたEGFR陽性エンドソームへの局在は本研究によって初めて明らかになった。またIST1発現抑制時の、mGFP-calpain-7^<C290S>の局在を観察したところ、EGFR陽性エンドソームへの集積が著しく抑制された。このことからEGF刺激に伴うcalpain-7の局在変化にISTIが重要であることが示唆された。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Analysis of limited proteolytic activity of calpain-7 using non-physiological substrates in mammalian cells2013

    • 著者名/発表者名
      前本佑樹、木曽里美、柴田秀樹、牧正敏
    • 雑誌名

      FEBS Journal

      巻: 280 ページ: 2594-2607

    • DOI

      10.1111/febs.12243.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification of phosphorylation sites in the C-terminal region of charged multivesicular body protein 1A (CHMP1A)2013

    • 著者名/発表者名
      前本佑樹、柴田秀樹、牧正敏
    • 雑誌名

      Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry

      巻: 77 ページ: 1317-13194

    • 査読あり
  • [学会発表] calpain-7のプロテアーゼ活性がエンドソーム分解経路に与える影響2013

    • 著者名/発表者名
      前本佑樹、木曽里美、柴田秀樹、高原照直、牧正敏
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      20130911-13
  • [学会発表] Analyses of ESCRT-dependent limited proteolytic activities of calpain-7 in mammalian cells.2013

    • 著者名/発表者名
      前本佑樹、木曽里美、柴田秀樹、牧正敏
    • 学会等名
      Biology of Calpains in Health and Disease
    • 発表場所
      Vermont Academy(アメリカ)
    • 年月日
      20130721-26
  • [学会発表] エンドサイトーシス経路におけるESCRT関連プロテアーゼcalpain-7の役割2013

    • 著者名/発表者名
      前本佑樹、木曽里美、小野弥子、柴田秀樹、高原照直、牧正敏
    • 学会等名
      日本生化学会中部支部例会
    • 発表場所
      名古屋大学理学南館 坂田・平田ホール(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2013-05-25

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公開日: 2015-07-15  

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