• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

日本における教育の世代間効果の推定

研究課題

研究課題/領域番号 12J10408
研究機関東京大学

研究代表者

菊地 信義  東京大学, 大学院経済学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード教育の効果 / 世代間移転 / プログラム評価 / 教育の経済学 / ミクロ計量経済学 / ノンパラメトリック推定
研究概要

親の教育水準が子の最終学歴に与えるAverage Treatment Effect (ATE)をノンパラメトリックなバウンド分析の手法で推定した。今年度は特に、父と母の教育を二つのtreatmentsとし、両親の教育水準の「組み合わせ」が与える効果を"multiple treatments"の枠組みで分析した。
主要な分析結果は以下の通りである。推定された因果効果の最もタイトなバウンドは、下限が統計的に有意に正であるものの、上限は最少二乗法の推定値を下回ることを示した。この結果は、親の教育が子供の最終学歴に対し、ゼロではないプラスの効果を持つことを示す。しかし、その因果効果は先行研究が最少二乗法で得た推定値ほどは大きくないことを示唆している。
本研究の貢献は、初めて日本のデータを用いて親の教育のATEをバウンド分析した点に加え、multiple treatmentsの枠組みで分析した点にある。先行研究は、母・父それぞれの効果を別々に分析する、二人の教育年数を足し合わせて一つの変数とする、両親の教育を含めて重回帰分析するが内生性は無視する、のいずれかであった。今年度の研究では、前年度に得られたsingle treatmentの分析結果と同様に、multiple treatmentsの場合でも、単純な回帰分析や平均の差から得られる推定値が上方にバイアスしていることを明らかにした。この点は意義ある成果の一つと考えられる。
得られた成果を論文としてまとめ、第16回労働経済学コンファレンスと日本経済学会2013年度秋季大会において報告した。第16回労働経済学コンファレンスでは、ポスターセッション最優秀賞を受賞した。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The effct of instructional time reduction on educational attainment : Evidence from the Japanese curriculum standards revision2014

    • 著者名/発表者名
      Nobuyoshi Kikuchi
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese and International Economies

      巻: 32 ページ: 17-41

    • DOI

      10.1016/j.jjie.2014.01.001

    • 査読あり
  • [学会発表] Intergenerational Transmission of Education in Japan2013

    • 著者名/発表者名
      菊地信義
    • 学会等名
      第16回労働経済学コンファレンス
    • 発表場所
      日本大学大学院総合科学研究科(東京都千代田区)
    • 年月日
      20130912-13
  • [学会発表] Intergenerational Transmission of Education in Japan2013

    • 著者名/発表者名
      菊地信義
    • 学会等名
      日本経済学会2013年度秋季大会
    • 発表場所
      神奈川大学横浜キャンパス(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2013-09-14

URL: 

公開日: 2015-07-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi