研究課題/領域番号 |
12J10424
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋口 啓太 東京大学, 大学院・情報学環・学際情報学府, 特別研究員(DC1)
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キーワード | ヒューマンコンピュータインタラクション / 無人航空機 / テレプレゼンス / 映像コンテンツ創成 |
研究概要 |
本研究は小型無人航空機搭載カメラや頭部搭載カメラなどを用いて、これまでのカメラシステムでは実現することのできなかった、臨場感の高い映像コンテンツの創成を目指している。本年度は無人航空機搭載カメラのカメラ軌道を指定するためのメカニズムを2つ開発した。1つは、ヘリコプタに搭載したカメラにより撮影対象となる人物を追跡し、迫力のある映像を撮影するものである。これは前年度から行っていた研究であるが、本年度においてはヘリコプタの撮影位置を決めるインターフェースを開発した。本研究を査読ありの国内会議にて登壇発表した。本研究の成果は、スポーツ中継用カメラシステムへの応用を期待することができる。もう1つは、小型無人航空機とその操作者の頭部動作を同期させる操作メカニズムである"Flying Head"を提案し、プロトタイプを開発した。本研究では人間とは異なる身体性をもつ無人航空機を、どのように人間の身体性を用いて操作するかという課題に取り組んだ。国際会議であるSiggraph Asia 2013にてデモ展示を行い、Emerging Technology Prizeという優秀なデモ展示に贈られる賞を受掌した.本研究は、小型無人航空機によるテレプレゼンスシステム構築に貢献することができる。本研究は2012年9月24日に発行された日本経済新聞一面への掲載をはじめ、様々なメディアにて取り上げられるなど、大きな社会的反響があった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度は当初の予定通り、無人航空機搭載カメラによる映像撮影技術に関する研究を実施してきた。 順調であると判断した理由は、"Flying Head"のプロトタイプシステムを完成させ査読付き学会等で発表・展示することができたことにある。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は今後、無人航空機搭載カメラによる映像撮影に加え、人間の頭部にカメラを取り付けた新たな映像コンテンツ撮影手法に関する研究にも取り組んでいきたい.本年度の前半は、昨年度に引き続き無人航空機によるテレプレゼンスシステムの構築に取り組む.後半は、研究の進捗状況によっては、頭部搭載カメラによる映像撮影技術にも取り組みたい.
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