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2014 年度 実績報告書

漆の長期安定性に及ぼす影響因子の解明と新規な機能性天然高分子材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 12J10856
研究機関明治大学

研究代表者

兼橋 真二  明治大学, 理工学部, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード天然漆 / 高分子 / バイオマス / 機能材料 / 紫外線 / 塗料 / 劣化 / 架橋
研究実績の概要

本研究は天然漆の長期安定性に及ぼす影響因子と漆構造との関係解明と漆の更なる有効利用を目的とした新規な機能材料の創製を目的としている。本研究では産地の異なる漆(ベトナム、ミャンマー、中国)塗膜を調製し、各種構造解析を行い基本物性を明らかにした。また漆の構成成分である水球サイズに着目し、この水球の大きさ、分散状態の異なる漆液を調製し、その漆塗膜の紫外線劣化と水球の状態に関係があることを見出した。これは水球中に存在する酵素の反応性が大きく関係するものであった。
漆の有効利用を目的として、漆を用いた電波吸収特性を有するハイブリッド材料の創製では漆が酸化鉄等の多量の金属フィラーを含有することのできる優れたバインダー特性を有することを明らかにした。また漆の構成成分であるウルシオールと類似構造体のバイオマスである非可食なカシューナッツシェルリキッドに着目し、エポキシ反応、プレポリマー化(酸化重合)により新規なバイオベースエポキシ材料を得た。このエポキシ材料は市販品のものよりも乾燥性、耐熱性に優れるものであった。また加熱により熱硬化特性を示す材料であった。またアミン化合物を含有した複合材料では、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対する抗菌特性を有することを明らかにし、医療用塗料への可能性を見出した。
漆は通常の環境下で優れた長期耐久性や美的な外観特性を有する。この漆の優れた機能を学びそれらを再現することを目的として、このカシューナッツシェルリキッドを原料としたカテコール類の合成と酵素重合を用いたポリカテコールの研究と新規な合成漆を開発した。得られた合成漆は黄色い外観であり、この発色原因が乾燥(重合)過程で生じるキノンに由来することを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] カシューナッツシェルリキッドを利用したバイオベース機能材料の創製2014

    • 著者名/発表者名
      兼橋真二, 宮腰哲雄
    • 学会等名
      漆の学際的研究発表会(明治大学)
    • 発表場所
      神奈川
    • 年月日
      2014-06-20
  • [学会発表] 電波吸収特性を有する天然漆ハイブリッド材料の創製2014

    • 著者名/発表者名
      兼橋真二, 宮腰哲雄
    • 学会等名
      漆の学際的研究発表会(明治大学)
    • 発表場所
      神奈川
    • 年月日
      2014-06-20

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公開日: 2016-06-01  

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