研究課題/領域番号 |
12J40050
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研究機関 | 東京国際大学 |
研究代表者 |
蓮井 千恵子 東京国際大学, 人間社会学部, 特別研究員(RPD)
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キーワード | レジリエンス / 相互作用 / 喪の作業 / 心理査定 / 疫学調査 / 精神化診断 / ロールシャッハ |
研究概要 |
本研究の目的は、心理療法過程における来談者と面接者との相互作用がいかにおき、双方にどのように影響を与えるかということを、面接者の記録を通して理解するということを目的としている。本研究では、客観的な測定を用いず、面接者の記録のみをデータとして用いることに特色があると考えている。その過程で、昨年度来談者を募集し、研究を実施、現在おおむね調査は終了している。本年度は、ほぼ予定通りに研究の流れは推移したと考えられる。外部から多数の参加者が大学センターへ来所したが、大きなトラブルもなく無事進行した。 本研究を行うことにより、面接者はいかにして自身のレジリエンスを維持、高め、来談者へとそれを伝達するかという過程を理解することができるであろうと考えている。また調査から、同じような条件下であっても、自身のレジリエンスを維持することのできない面接者も存在し、結果として中断につながったケースもあった。継続したケースと中断したケースの内容を比較し、中断したケースの場合についてより考察を深めていきたいと考えている。また、臨床場面において、面接者のとる記録は、主観的であるため、信用できないという批判が多々あるが、それについても本研究のデータを用いて、検証を行っていきたいと考えている。 本年度はいくつか論文を投稿したが、投稿したどの雑誌もrejection rateが非常に高かったため、却下となった。しかし、非常に有益なコメントを査読者からいただいたので、それを元にさらに論文を書き直し、別の雑誌に現在再投稿している。また研究の中間発表をホームページに公開した。それと同時に、得られた心理検査、診断結果のデータを基に論文を作成し、来年度の国際学会にて口頭で発表する予定である。さらに論文を投稿する予定にしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、研究を順調に実施することができた。また学会において口頭にて発表も行った。しかし論文をいくつか投稿したが、却下となったため、おおむね順調とした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、すでに得たデータの解析を行う。継続面接終了後、半年後、再度来談者に対し、面接を行う。その際、記録を基に作成した結果を基に来談者の意見を求める予定である。記録の解析を数人の評定者にお願いするかどうか模索中である。おそらく大きく内容は異ならないであろうと考えられるが、微妙に異なる内容をみて、来談者がその違いをどのように判断するか、また判断できないという可能性も考えられるためである、また来談者が記録を読むという時間的な制約もある。こういったことから、スーパーバイザーの述べた内容、さらに私の解析を基に、来談者の意見を求めるのがよいであろうと判断している。
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