研究課題
本年度は以下にあげる二つの研究に取り組んできた。項目ごとに、各実験の実施状況を記す。(1)植物特異的DNA依存的RNA合成酵素複合体のサブユニットをコードする複数遺伝子のRNAi系統の作出本年度はノックダウン系統のカルスからの再分化ならびに、一部ノックダウン系統のT2種子の採種を行った。多くのノックダウン系統についてはT2種子が未だ実っていないので、引き続きT2世代の育成を行っている。ノックアウト系統については圃場に展開し、その形態的な表現型解析を中心に行った。これまでのところ、これらのノックダウンおよびノックアウト系統に形態的な異常は観察されていない。今後、RNAの抽出などを行い、ノックダウンの程度や本当にノックアウトされているかなどの検証を予定している。(2)植物特異的DNA依存的RNA合成酵素複合体のサブユニットをコードする複数遺伝子のin situ発現解析本年度は、in situハイブリダイゼーションにより、各遺伝子の発現部位を組織/細胞レベルで明らかにする事に取り組んだ。具体的には、イネの胚やシュートなどの材料を固定し、パラフィン包埋してサンプルの調製に取り組んだ。また、これらの材料が、in situハイブリダイゼーションによる解析が可能か否かを発現部位が既知のプローブを用いて検証した。その結果、一部の胚サンプルがin situハイブリダイゼーションに不向きである事が判明した。
2: おおむね順調に進展している
研究の進展状況が交付申請書の年次計画にほぼ従っている点。さらに、本研究成果の一部を査読付き学術雑誌に発表することが出来た点。
これまでのところ、ノックダウンおよびノックアウト系統に形態的な異常は観察されていない。今後、RNAの抽出などを行い、ノックダウンの程度や本当にノックアウトされているかなどの検証を予定している。また、来年度再度insituハイブリダイゼーション用のサンプリングを行う予定にしている。また、これまでに作成出来たサンプルを用いた物特異的DNA依存的RNA合成酵素複合体のサブユニットをコードする複数遺伝子おin situハイブリダイゼーション解析もスタートする。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Plant Cell Physiology
巻: (印刷中(in press)
10.1093/pcp/pct032