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2014 年度 実績報告書

オートファジーの始動を制御するATG1キナーゼ複合体の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12J40279
研究機関公益財団法人微生物化学研究会

研究代表者

藤岡 優子  公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 特別研究員(RPD)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードオートファジー / X線結晶構造解析
研究実績の概要

Atg1はオートファジー関連タンパク質の中で唯一のタンパク質キナーゼである。Atg1のキナーゼ活性はAtg13との結合によって制御されているという報告があるものの、その詳細な分子メカニズムは依然不明である。本研究は、Atg1とAtg13の複合体と、その複合体に結合することによってAtg1の活性化に寄与するAtg17-Atg29-Atg31の3者複合体、さらにはAtg1-Atg13-Atg17-Atg29-Atg31の5者複合体の立体構造解析を行うことによって、その相互作用様式を明らかにし、Atg1のキナーゼ活性の調節メカニズムを解明することを目的としている。
昨年度に報告した通り、これまでにAtg1-Atg13複合体と、Atg13-Atg17-Atg29-Atg31の4者複合体について結晶構造を決定することに成功した。また立体構造をもとに行った生化学的解析などから、飢餓によるAtg13の脱リン酸化が、オートファゴソーム形成の足場であるPAS(pre-autophagosomal structure)の形成、さらにはオートファジーの始動を引き起こす分子機構の一端が明らかとなり、本年度論文として報告した。
その発展として、脱リン酸化したAtg13がAtg17の二か所に結合することによって、Atg17同士が架橋され凝集するという現象を発見した。この発見は5者複合体の結晶化が本質的に困難であることを示唆しているが、PASの形成機構そのものを表している可能性があるため、本年度は予定を変更して高速原子間力顕微鏡を用いて複合体の形成過程の可視化に取り組んだ。その結果、個別のタンパク質の可視化に成功したので、今後は引き続きタンパク質を区別するタグの開発や、凝集するタンパク質を観察する手法の開発などを行いながら、5者複合体の凝集過程の観察を行う予定である。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Structural basis of starvation-induced assembly of the autophagy initiation complex.2014

    • 著者名/発表者名
      Fujioka Y, Suzuki SW, Yamamoto H, Kondo-Kakuta C, Kimura Y, Hirano H, Akada R, Inagaki F, Ohsumi Y, Noda NN.
    • 雑誌名

      Nat. Struct. Mol. Biol.

      巻: 21 ページ: 513-521

    • DOI

      10.1038/nsmb.2822.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] オートファジー始動複合体の形成の構造基盤2014

    • 著者名/発表者名
      藤岡優子, 山本林, 鈴木翔, 能代大輔, 安藤敏夫, 大隅良典, 野田展生
    • 学会等名
      第8回オートファジー研究会
    • 発表場所
      シャトレーゼガトーキングダムサッポロ(札幌)
    • 年月日
      2014-11-10
  • [学会発表] Molecular mechanism of PAS (pre-autophagosomal structure) organization.2014

    • 著者名/発表者名
      Fujioka Y, Suzuki SW, Yamamoto H, Kondo-Kakuta C, Kimura Y, Hirano H, Akada R, Inagaki F, Ohsumi Y, Noda NN.
    • 学会等名
      第14回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      ワークピア横浜/横浜産貿ホールマリネリア(横浜)
    • 年月日
      2014-06-25
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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