研究課題/領域番号 |
12NP0101
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 公雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60113445)
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研究分担者 |
青木 茂樹 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (80211689)
中村 光廣 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90183889)
星野 香 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70022738)
佐藤 禎宏 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (50114161)
児玉 康一 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (70211901)
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キーワード | エマルション / ニュートリノ / 素粒子物理学 / 原子核乳剤 / ECC / ダークマター |
研究概要 |
日欧の国際共同で進める本研究(OPERA計画)はCERN研究所の加速器でミューニュートリノを射出し、730km離れたイタリアのGransassoでニュートリノ振動して出現するタウニュートリノを捕らえてニュートリノの質量問題に決着をつけることが目的である。検出器は原子核乾板と鉛板をサンドイッチしたECC検出器とニュートリノ反応の大体の位置を捉えるカウンターからなる。2006年5月から5年間の観測を行う。当初計画は2005年5月の開始を予定したがCERNの予算不足で1年遅れの進行である。 CERN研究所ではニュートリノビーム(CNGS)の地下トンネル工事をほぼ完了した。2005年の5月には電磁石類の設置も完了する。次に、Gransassoに設置する検出器の進捗状況についてである。地下研究所に3棟ある実験ホール(直径約20m、長さ約100m)のホールCを使うことが決まり、土台工事が始まっている。カウンターはイタリア、フランス、ベルギー、ドイツ、スイスのグループが担当して建設が進んでいる。検出器の心臓部のECCは、ドイツが担当する鉛板(1700トン)の仕様が決まり、名古屋大学が担当する原子核乾板はサンプル出荷が始まった。原子核乾板のリフレッシュ設備の建設が東濃鉱山の地下で進んでおり、量産は2003年の4月からである。OPERA計画最大のハードルの原子核乾板の解析に使う高速飛跡読取装置(通称S-UTS:高速CCD,対物レンズ振動系,精密ステージ、画像認識用並列プロセッサーからなる)の建設は、2003年3月までに全てのパーツの開発と入手を完了しており4月から組み立てと調整に入る。1-2ヶ月で完了する。 2002年3月に名古屋大学で2nd International workshop on nuclear emulsion techniquesを開催(外国人研究者55名が参加)。2003年4月4-5日にも同じ名古屋大学でヨーロッパ側の研究者15名の参加するOPERAのEmulsion workshopを開く。
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