研究課題/領域番号 |
12NP0101
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
丹羽 公雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60113445)
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研究分担者 |
青木 茂樹 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (80211689)
中村 光廣 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90183889)
星野 香 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70022738)
佐藤 禎宏 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (50114161)
児玉 康一 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (70211901)
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キーワード | Elementary Particle / Emulsion / ECC / Neutrino |
研究概要 |
本研究の中心をなすニュートリノ振動実験OPERA計画は、日欧10カ国、29研究グループが参加する国際共同研究であり、2006年の春の実験開始に向けて実験装置の建設を進めている。実験で使うミューニュートリノは、ジュネーブのCERN研究所のSPS加速器を使って生成するが、そのためのニュートリノビームラインの建設は極めて順調で、地下トンネルの掘削とコンクリート打ちを完了した。ミューニュートリノからニュートリノ振動して出現するタウニュートリノを捉える検出器はイタリアのGransasso地下研究所に設置するOPERA検出器である。この建設も順調に進んでおり1700トンの重量のエマルションターゲットを支える柱となる電磁石ヨークの据付が完了した。 OPERAで使うエマルションはランダムな飛跡がタウニュートリノの検出の邪魔となるため、使う前に全てのコンプトン電子と宇宙線の飛跡を消す「リフレッシュ」を行う。リフレッシュ技術は名古屋大学で開発した。OPERAで使う1200万枚(大きさはハガキと同じ)をリフレッシュする装置を岐阜県の「核燃料サイクル開発機構東濃鉱山」の地下施設に建設した。2004年3月未までにOPERAで必要なエマルションフィルムの15%の生産を完了し、平行してリフレッシュ作業を行っている。 エマルションフィルムと交互にサンドイッチする鉛板(ドイツの担当)のエマルションに対する化学的安全性を分析して安全な鉛板である事を確認した。 ニュートリノ反応の解析はエマルションフィルムに記録された飛跡を読み取ってニュートリノ反応を顕微鏡の視野の中に捉えるまでが最大の仕事である。そのための飛跡自動読取装置の高速化を進めており、毎秒3000画面のCCDカメラを開発し、その映像からリアルタイムで飛跡認識する並列処理回路を試運転できる状態までこぎつけた。
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