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2004 年度 実績報告書

素粒子標準理論の検証に関する日欧国際共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 12NP0101
研究機関名古屋大学

研究代表者

丹羽 公雄  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60113445)

研究分担者 星野 香  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70022738)
中村 光廣  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90183889)
青木 茂樹  神戸大学, 発達科学部, 助教授 (80211689)
児玉 康一  愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (70211901)
佐藤 禎宏  宇都宮大学, 教育学部, 教授 (50114161)
キーワード素粒子標準理論 / ニュートリノ / 飛跡自動読み取り装置 / ダークマター / 原子核乾板 / 加速器 / 基本粒子
研究概要

日欧国際共同で推進しているOPERA計画は、ニュートリノ振動の存在をappearanceの方法で検証する長基線νμ→ντニュートリノ振動実験をその中核とし、2006年の6月のニュートリノ照射の本審開始を目指して建設を推進している。CERN研究所で作るミューニュートリノをイタリアのGransasso研究所に向けて撃ち込み、ミューニュートリノから転化したタウニュートリノを捉える。
OPERA検出器は心臓部に原子核乾板「OPERA-film」と鉛板を積層するECCブリック1700トン、ニュートリノ反応の起きたECCブリックを識別する「識別カウンター」からなる。日本側(実質名古屋大学)は名古屋大学が富士写真フィルム社と共同開発した原子核乾板「リフレッシュ可能OPERA-film」の全量を分担している。このOPERA-filmは製造工程で蓄積する宇宙線飛跡を温度30℃、湿度95%に3日間さらすことで消去できる性能をもつ。リフレッシュ設備を岐阜県瑞浪市の地下90mに完成させた。2005年3月時点で「OPERA-film」の製造は970万枚(全使用量の50%)まで進み、そのうちの300万枚のリフレッシュを完了してイタリアのGransasso実験場に送り、リフレッシュ装置の処理能力は十分である。しかし「OPERA film」の残量50%の生産はお金の見通しがなく2006年6月までに完了できない。ヨーロッパ側が分担しているGransassoのOPERA検出器の土木工事、μ粒子用マグネット、ECCブリック1700トンを支える橋脚は完了し、SFTで読み出す「識別カウンター」の搬入も始まり、現像設備の建設も順調である。CERN研究所のニュートリノビームラインの構築は既にほぼ完了した。
2006年6月からは毎日50-60事象のニュートリノ反応がECCの中で起きるであろう。ニュートリノ反応の解析を行うS-UTS(自動飛跡読み取り装置:UTSの飛跡読み取り速度の50倍)の開発が完了して、2005年1月29日に第1号機の完成が中日新聞、毎日新聞で報道された。
2005年度1年間、CERNの加速器は運転が中断されるために、各種のテスト実験が不可能であり、2005年9-10月に米国FNALのニュートリノビームを使ってOPERAの解析のリハーサルを予定している。
*お金不足は中間評価で指摘されていた。国際的な問題とならないうちの解決を目指し努力中である。*

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 最新のエマルション実験技術と宇宙線観測2004

    • 著者名/発表者名
      丹羽 公雄
    • 雑誌名

      日本物理学会誌 59-12

      ページ: 871-878

  • [雑誌論文] 放射線計測における写真乾板2004

    • 著者名/発表者名
      丹羽 公雄
    • 雑誌名

      写真学会誌 67-6

      ページ: 561-568

  • [雑誌論文] π/P separation at 1.2GeV/c by an emulsion cloud chamber2004

    • 著者名/発表者名
      T.Toshito et al.
    • 雑誌名

      Nuclear Inst.Meth. A516

      ページ: 436-439

  • [雑誌論文] Experimental study on trimuon events in neutrino charged-current interactions2004

    • 著者名/発表者名
      CHORUS collaboration
    • 雑誌名

      Phys.Lett.B 596

      ページ: 44-53

  • [雑誌論文] Measurement of charm production in antineutrino charged-current interactions2004

    • 著者名/発表者名
      CHORUS collaboration
    • 雑誌名

      Phys.Lett.B 604

      ページ: 11-21

  • [雑誌論文] Measurement of fragmentation properties of charmed particle production in chaged-current neutrino interactions2004

    • 著者名/発表者名
      CHORUS collaboration
    • 雑誌名

      Phys.Lett.B 604

      ページ: 145-156

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-09-07  

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