研究課題/領域番号 |
13002005
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
松永 是 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (10134834)
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研究分担者 |
竹山 春子 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (60262234)
田中 剛 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (20345333)
神谷 晋司 TDK株式会社, 秋田研究所, 研究主任
須藤 広明 (株)日立製作所, ライフサイエンス推進事業開発本部, 技師(研究職)
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キーワード | 磁性細菌 / バイオマグネタイト / 全ゲノム解析 / トランスクリプトーム / プロテオミクス / メタボローム / 膜タンパク質ディスプレイ / ゲノム創薬 |
研究概要 |
平成16年度は、6項目について統合的な研究を実施し、以下の成果が得られた。 1.磁性細菌Magnetospirillum magneticum AMB-1の全ゲノム配列決定とバイオインフォマティクス 磁性細菌AMB-1株の全ゲノム解析を終了し、ORFの予測とそれらの機能推定を行うことにより、トランスクリプトーム解析・プロテオーム解析の効率的な遂行が可能となった。 2.DNAチップを用いた遺伝子発現解析によるバイオマグネタイト合成関連遺伝子群の同定とその調節機構の解析 ゲノム配列を基に作成したDNAチップによって、バイオマグネタイト生成に関連する遺伝子群が明らかになってきた。さらに磁性細菌の鉄取り込み機構は特異的な遺伝子の発現制御によることも示唆された。 3.タンパク質発現解析によるバイオマグネタイト合成関連遺伝子群の同定とその機能解析 バイオマグネタイト包膜上及びそこに強固に結合したタンパク質を単離・解析することにより、結晶生成との関連が示唆されるタンパク質が多数同定できた。 4.バイオマグネタイト合成に利用される鉄の取り込みとバイオマグネタイト合成のメタボリックマップの作成 メタボローム解析により磁性細菌でシデロフォア生産が確認された。大量の鉄を体内に蓄積する磁性細菌は、高鉄濃度でシデロフォア生産の誘導が行われることが示された。 5.バイオマグネタイト合成遺伝子群の各種ホストへのクローニングとバイオマグネタイトの合成 バイオマグネタイトに強固に結合しているタンパク質やその特徴的モチーフを有するペプチドを用い、in vitroで粒径の揃ったマグネタイト合成に成功した。 6.機能性タンパク質をディスプレイした磁気微粒子の生産・生成 バイオマグネタイト上に機能性タンパク質を効率的にディスプレイするための高発現システムの構築に成功し、Gタンパク質共役受容体等の外来タンパク質の高発現が可能となった。
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