研究課題
特別推進研究
プロテアソーム(真核生物のATP依存性プロテアーゼ複合体)はユビキチン(蛋白質分解のマーカー分子)で修飾された蛋白質を選択的に分解する大掛かりな細胞内装置であり,多様な生体反応を迅速に、順序よく、一過的にかつ一方向に決定する合理的な手段として生命科学の様々な領域で中心的な役割を果たしている。当該研究グループはユビキチン・プロテアソームシステム(UPS)について、分子から個体レベルまで四半世紀以上の長期間に亘り、包括的に研究してきた。さて本課題の"ユビキチンとプロテアソームによる蛋白質分解研究"におけるプロテアソーム研究にっいては、巨大な多成分複合体としての立体構造の解析、分子集合機構の解明(プロテアソーム会合シャペロンPAC1/2複合体の発見とHsp90の役割の解明)、活性化因子PA28αβγの免疫遺伝学的解析等をメインテーマとして行った。またユビキチン研究としては、細胞機能制御を司るユビキチン連結酵素(リガーゼ)についてParkin(家族性パーキンソン病の原因遺伝子産物),CHIP(シャペロン依存性リガーゼ),SCF^<Fbs>ファミリー(ERADに関わる糖鎖識別リガーゼ)に焦点をあて、その詳細な機能解析を行った。さらにオートファジー(自食作用)の発生工学的解析やユビキチン関連モディファイヤーシステムであるNEDD8・Ufm1に関する研究も併せて推進してきた。これらの研究成果は,生命の謎を解くためのヒントとなるばかりでなく、新しい生命科学の創成に連なることが期待される。そして細胞内におけるUPSの破綻が、21世紀の高齢化社会に入り急増している様々な重篤疾病(癌・神経変性疾患・自己免疫病等)の発症と関係する知見が増加の一途を辿っている現状を踏まえると、本研究成果は病気から健康を守る研究の基盤となると考えられる。
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Nature (Published online 19 April 2006, doi : 10.1038/nature 04723). (in press)
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