研究課題/領域番号 |
13014211
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田嶋 正二 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50132931)
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研究分担者 |
中村 正彦 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (20172439)
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キーワード | DNAメチル化 / DNAメチルトランスフェラーゼ / メチル化DNA結合蛋白質 / 機能領域構造 / 組換体タンパク質 |
研究概要 |
脊椎動物の染色体DNAではCpG配列中のシトシンはしばしばメチル化修飾を受けており、発生段階・組織に特徴的なメチル化模様を示す。DNAのメチル化は、組織特異的な遺伝子の発現、遺伝子刷込、X染色体の不活性化、胚発生などの現象に深く関わっている。本研究ではDNAメチル化状態規定因子を発現・精製し、その機能領域構造を明らかにすることを目指している。 1.Dnmt1の領域構造 Dnmt1(分子量180k)のN末の36kDaの領域はex1からex11にコードされることを明らかにした。組換型N末領域はDnmt1全長と同等のPCNA結合能力があること、しかし報告のようにDNA結合能力ほ無いことが判った。酵母two-hybrid法で同定した新規因子F1はこの36kDa領域と相互作用することを明らかにした。 2.Dnmt3a、Dnmt3bの発現・精製とその性質 精製した組換型Dnmt3aとDnmt3b酵素学的な性質を解析し、何れもde novo型のDNAメチル化活性を示すことを明らかにした。また、Dnmt3bはCpG配列中のC以外にもCpTとCpA配列のCをもメチル化することがわかった。 3.MBD4の機能領域 MBD4は分子内にメチル化DNA結合領域をもつ、T : Gミスマッチ認識グリコシラーゼであるが、脳組織に一部欠失した特異的なスプライシング・アイソフォームを見出した。この欠失領域はグリコシラーゼ触媒領域のすぐ上流に位置し、種間で良く保存されていた。この分子と全長の組換体を精製して活性を調べたがグリコシラーゼ活性に差はみとめられなかった。
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