研究課題/領域番号 |
13015217
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
庄司 省三 熊本大学, 薬学部, 教授 (60040317)
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研究分担者 |
岡 慎一 国立国際医療センター, 病院・エイズ治療・研究開発センター臨床研究開発部, 部長 (20194326)
高宗 暢暁 熊本大学, 薬学部, 助手 (60322749)
三隅 将吾 熊本大学, 薬学部, 助手 (40264311)
加藤 英夫 日水製薬(株), 研究本部, 副本部長
向井 鐐三郎 国立感染症研究所, 筑波支所・筑波医学実験用霊長類センター・検査健康管理室, 室長 (90133040)
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キーワード | 多剤耐性 / 内因性自殺ペプチド / ワクチン / HIV-1 coreceptor / アンチダメリン / HIV-1 / AIDS |
研究概要 |
申請者等は次の研究課題を本年度計画した。 1.ウイルスが多剤薬剤耐性を獲得しにくい抗HIV剤の開発および多剤耐性HIV-1ウイルスに対する抗HIV活性の測定 2.HIV-1 proteaseの内因性自殺ペプチド(アンチダイメリン)構造に基づく薬剤耐性を回避するペプチド誘導体の開発 3.HIV-1の第2受容体に基礎を置くワクチン開発の基礎研究 その結果、チアミンジスルフィドの2モルのヒドロキシエチル基にエーテル結合を介して種々の長さの飽和脂肪酸を導入した新規チアミン誘導体の開発に成功した。本化合物の抗HIV活性は現在測定中である。 さらに、アンチダイメリン誘導体の検索の結果、cyclo-oligopeptidcの中にHIV-1 proteaseの活性二量体形成を阻害する新規誘導体を発見し、本化合物の抗HIV活性は現在測定中である。現在本cyclo-oligopeptideの大量合成も開始した。 最後に、HIV-1の第2受容体に対するペプチドワクチンを作製する際に、ケモカインレセプターの細胞外ループをミミックした環状ペプチド抗原の作製に成功し、本抗原をマウスに免疫後得られた、立体構造認識抗体が特異的にケモカインレセプターに結合することが示され、さらに種々のHIV-1(R5,X4,R5X4)のすべてのウイルス感染を防止できることも確認できた。今後、霊長類を用いて研究を進めていきたい。なお、本抗原によってマウスに重篤な免疫疾患等の症状は見られなかった。
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