LAX遺伝子の単離 719個体を用いた精密マッピングにより、LAX遺伝子座を約80kbの領域に絞り込んだ。強い表現形を示すlax-2アリルではこの領域中に36kb以上の欠失が認められた。36kb中に予想される遺伝子に関してlax-1アリルの塩基配列を決定したところ、そのうちのひとつについてのみ変異が認められたため、これがLAX遺伝子であると考えた。LAXタンパク質は222アミノ酸からなり、bHLHドメインを持つ転写因子であると予想された。また、bHLHドメイン以外には保存された配列は見い出されず、また、シロイヌナズナゲノム中には相同遺伝子が見つからなかった。lax-1アリルでは、ORF中にLTRタイプのレトロトランスポゾン様配列が挿入しており、その結果、148番目のアミノ酸以降に3アミノ酸が挿入され、終止コドンが生じていた。In situハイブリダイゼーション法によりLAXmRNA発現部位を決定した。LAXは茎頂分裂組織と器官分化予定領域の境界で特異的に発現していた。この発現は器官分化の開始にともない消失した。 FZP遺伝子の単離 53個体の変異体の解析により、FZP遺伝子座を第7染色体上の266kbの領域に絞り込んだ。さらに、精密なマッピングを行うために、この266kb領域に12個のdCAPSマーカーを作成した。また、約800個体のF2集団を育成中であり、この集団中のfzp変異個体を精密マッピングに用いる。
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