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2001 年度 実績報告書

植物遺伝子の新しい温度依存的発現制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 13017215
研究機関九州大学

研究代表者

射場 厚  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (10192501)

キーワードイネ / RFLP / RNAポリメラーゼ / 葉緑体
研究概要

(1)イネ核由来プラスチドRNA polymerase遺伝子の解析
イネから、複数のプラスチド局在ファージ型RNA polymerase(NEP)遺伝子Osrpo Tpのクローンを単離し、それらの塩基配列を調べたところ、ORFの5'側に、367bpの欠失があるクローンが一定の割合で存在することを見出した。イネゲノムチーム(RGP)の完全長cDNAクローンと比較したところ、RGP由来のcDNAクローンの配列も同様の欠失を含んでいた。この欠失はフレームシフトを引き起こすため、活性のあるNEPは合成されないと考えられる。また、プラスチド局在型NEPに対する特異的ペプチド抗体を用いて、タンパク質レベルでのNEPの発現パターンを調べたところ、野生株においてはrpoBなど、NEPによって転写される遺伝子の転写パターンと一致していた。しかし、virescent変異株においては、葉の発生ステージ後期でrpoBのmRNA蓄積量が上昇するが、NEPタンパク量は逆に減少していた。このようなNEPの発現パターンはOsrpoTp mRNAの蓄積パターンと一致することから、NEPの翻訳後の活性化にvirescent遺伝子が関与することが示唆された。
(2)イネvirescent遺伝子のクローニング
(1)V_1遺伝子:遺伝子座近傍のAFLPをスクリーニングし、約1cMの距離にあるCAPSマーカーを見つけ、そこを基点に染色体歩行を進めている。(2)V_2遺伝子:V_2が座乗するBACクローンを同定し、V2の座乗領域を物理距離28kbpの範囲に絞り込んだ。アノテーションとcDNA検索の結果から、この領域上に2つの候補遺伝子を見いだし、その1つにアミノ酸置換を引き起こす点変異があることがわかった。(3)V_3遺伝子:第6染色体長腕側の約5.0cMの位置に存在する約40kbpの領域に絞り込んだ。アノテーションの結果から、この領域上に9個の候補遺伝子を見いだした。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] K.Iba: "Acclimative response to temperature stress in higher plants : Approaches of gene engineering for temperature tolerance"Annu. Rev. Plant Biol.. 53. 225-245 (2002)

  • [文献書誌] G.Horiguchi: "Characterization of Arabidopsis mutants that are associated with altered C18 unsaturated fatty acid metabolism"Plant Sci.. 161. 1117-1123 (2001)

  • [文献書誌] A, Yara: "Production of transgenic Japonica rice (Oryza sativa) cultivar, Taichung 65, by the Agrobacterium-mediated method"Plant Biotech.. 18. 305-310 (2001)

  • [文献書誌] O.Matsuda: "Hromonal regulation of tissue-specific ectopic expression of an Arabidopsis endoplasmic reticulum-type ω-3 fatty acid desaturase (FAD3) gene"Planta. 213. 833-840 (2001)

  • [文献書誌] Y.Wakita: "A tobacco microsomal ω-3 fatty acid desaturase gene increases the linolenic acid content in transgenic sweet potato (lpomoea batatas)"Plant Cell Rep.. 20. 244-249 (2001)

  • [文献書誌] 楠見健介: "植物オルガネラの分化と多様性(印刷中)"細胞工学別冊「植物細胞工学シリーズ」. 17. (2002)

  • [文献書誌] 平田徳宏: "植物細胞"朝倉書店(印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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