本研究課題では、問題解決型の言語活動である英語タスクをデータベースとしてまとめ、学習者に教室という枠組みを超えて、英語の総合的運用能力を向上させるための学習環境を提供することを目指した。さらに、学習状況管理ソフトウェアを導入することによって学習者自身が学習過程を振り返り、習得内容および進捗程度を把握・理解することで、長期的な学習過程の自己診断ができるように設定したタスクを遂行するために必要とされる技能や言語活動スタイル等の範疇に分類しデータベース化し、環境を構築することで、学習者に多種多様で豊富な言語材料を繰り返し、かつ効率的に提供することができた。そのため、学習者は各自の習熟レベルの程度や興味に応じて主体的に取捨選択し、学習内容の再確認を行いながら言語活動に取り組むことができる。また、学習状況履歴の記録によって、学習経過を自覚することが容易となったため、次回の学習が促され、自律学習に不可欠な継続性を高めることができることがわかった。
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