本研究は、旧ソ連およびロシアにおいて出版されたモンゴル研究に関する書目を調査し、その目録を作成し、印刷物および電子化媒体の形で公開することを目的としている。 研究の初年度である平成13年度においては、研究分担者の2人がそれぞれ専門とする「言語学」および「歴史学」の分野において、すでに出版されている目録類を収集整理するとともに、ロシア内の研究機関、研究者とコンタクトを取り、情報を収集することにつとめた。 本年度の活動として、栗林はサンクト・ペテルブルクとブリヤート共和国のウラン・ウデに調査旅行を行い、寺山はハバロフスク、イルクーツク等に調査旅行を行った。それぞれの地域で、現地の研究者と連携を取って地方で出版されたモンゴル学関係の文献に関する情報を収集するとともに、同地域における研究機関を訪問して書誌的な情報を現物に当たって確認することに努めた。 また、ブリヤートとカルムイクの研究者とは、電子メールおよび郵便によって連絡を取り合い、それぞれの地域で出版されたモンゴル学関係の文献に関する情報を収集し、目録として整理した。また、それらの文献が日本の大学や専門図書館に保管されているかどうかに関して調査を行った。 本年度は、特に1990年代と1980年代の出版情報に焦点を絞って情報を収集した。調査によって得られた書誌学的情報は年代別、地域別に分類してデータベース化して公開するべく準備を整えている。
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